ありがたいことにネタのタレコミと質問をいただいたので今回はそれについてを。

中国オタク界隈では「スーパーロボット大戦」が人気ジャンルの一つとなっていますが、スパロボという作品の性質から実は中国オタク界隈で最も
「日本の古いアニメの作品情報に接している」
といった見方もできるのだとか。

中国で本格的にオタク関係が盛り上がったのはここ10数年の話ですし、それ以前はごく一部の中国のテレビで放映されたアニメの他には基本的にネットや海賊版ベースだったことから古い日本のアニメ作品に接する機会もあまりありません。

そんな訳でロボアニメ限定とはいえ、70年代、80年代のアニメ作品まで広くカバーしている層は中国オタク界隈だと珍しいのは確かですし、実際中国のスパロボファンは古典アニメネタを「分かる」人が多いのも間違いありません。

中国のソッチ系のサイトではそんなスパロボファンによる
「日本では古典アニメのヒロインがいまだに人気面で通用している」
といったことに関するやりとりが行われていましたので、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


「コンバトラーV」などのスパロボ系作品を調べていて知ったんだが、日本では70年代のヒロインもまだ普通に人気がある。それも薄い本などのエロパロ関係まで含めて!
40年前のアニメや漫画のヒロインが同人関係でもいまだに需要があるって、実はトンデモナイことなんじゃないか?

古典アニメのヒロインが現代でも人気。
なるほど。言われてみればスゴイことかもな……

しかもアメコミみたいに続編制作、再利用、再設定が繰り返されているわけでもないんだよね。

ヒーローじゃなくてヒロインだからなあ……

スパロボに出演している作品に関してはスパロボで実質的にリメイクされている、ファンを獲得している面もあるのでは?

それにしたって、昔々のデザインのキャラだぞ。
今の時代も残っているというのがやはり信じられん。

言われてみれば確かに。
変化の激しい二次元分野で時代の変化に負けずに生き残り続けているなんて。

もう40年は前になる作品のはずなのに、そちらの方面の「労働模範」を務めているキャラがいるとはなあ。
(訳注:「労働模範」とは中国で「人民が模範とするべき優れた労働者」的な方向で与えられる称号です。中国オタク界隈ではエロパロ方面で人気が高い、関連創作物の多いキャラに対して「いろいろな意味でよく働いている」といったことからこの「労働模範」、通称「労模」のあだ名がつくそうです)

キャラデザが今風にアレンジされて、その結果新規ファンが付いたとかは?

いや、元の絵の価値は相変わらずらしい。
調べてもらえばすぐに出て来るんじゃないかな。昔の絵、色使いだ。

「コンバトラーV」のヒロインを調べてみたが悪くないな。薄い本的にどうかは分からんが、場合によっては今のヒロインよりも良いとさえ感じる。

スパロボ系ヒロインほどではないが、格闘ゲームの女性キャラも人気高いの居るぞ。

格闘ゲームは春麗や不知火舞とかがいまだに一線級だよね。
こっちも20年超えクラス。
もっとも、ゲームは続編が出るしキャラのリニューアルもあるからアニメとは違う所もある。

不知火舞とか、20年前のデザインなのに今でも通用する。

近年の出番があまり無いのに人気が高いというならナコルルはどうかな?
あっちもデザイン的には現在でも通用するし、オタクの人気も高いままだ。

さすがに40年前ではないが、「セーラームーン」も実は30年以上前になる。
実写化やリメイクもあったが、結局は最初のデザインが人気高いよね。

昔々のヒロインで今でも人気が高いということなら、「銀河鉄道999」のメーテルが日本のオタクの心のヒロインだという話を聞くが、こっちは同人誌とか、二次創作の人気ってどうなの?
私は自分はあまり見た覚えが無いんだが。

メーテルもそうだが、「宇宙戦艦ヤマト」の森雪とかはいまだに同人誌での人気高いぞ。松本零士キャラは何とも言えない色気がある。

森雪の人気に関しては「宇宙戦艦ヤマト2199」におけるリメイクの影響もあるんじゃないか?私が見た範囲だとほぼ「2199」の方のデザインなんだけど……

「コンバトラーV」の南原ちずるは特に人気が高いように思う。
他にも「コンバトラーV」は美形の敵であるガルーダも人気があったらしい。もっとも、敵に関しては「ボルテスV」のハイネルが更に人気が高くなって、こっちもいまだにファンがいるとか。

女性人気になるといよいよ分からなくなるな。
それに長浜ロマンロボシリーズはあまり中国語化されていないから、こっちでは余計に難しくなる……

長浜忠夫監督作品で中国語版が整っているのって「ボルテスV」くらいじゃないかな。
あとウチの国でも放映された作品で、日本の古いロボアニメで女性人気が高く、今でもオタク界で人気を保っているキャラが出ている作品としては「六神合体ゴッドマーズ」とかもあるぞ。

「六神合体ゴッドマーズ」はマーグの人気が非常に高かったんだっけか。死亡退場で制作側に剃刀が送りつけられるくらいに。

日本では80年代の初めにそんなことが……ウチの国ではそんなことになりそうな状態では無かったよなあ

もしかしたらあったのかもしれないが、今の時代に続いていないのは間違いない。
こっちの放映当時はオタクとか二次元とかの概念も無かったしね。

日本はオタクをやっている世代が広いから、今の上の世代が若い頃に見たヒロインの人気がいまだに高い、二次創作も行われているという側面もあると思う。

色使いや線の使い方に違いはあるが、顔面偏差値で見ると昔のキャラもそんなに悪くないよな。単純に絵柄の違いと慣れの問題のような気もする。昔大人気になったヒロインがオタク界で生き残るのはそれほど不思議なことではないのかも。

男性キャラはヘンな髪型という罠もあるが、女性キャラはそこまでヘンなことにならないのも人気につながっているのではないだろうか。

いやいや、昔のアニメキャラの髪型は女性キャラでもわりとトンデモナイことになってるぞ。
そんな中、「コンバトラーV」の南原ちずるは髪型もその後のキャラに影響を与えたキャラだというから、今の感覚で見ても違和感が少ないのだろう。

南原ちずるの影響ってどんなものなの?
影響を受けたキャラって具体的に誰?

すまん、俺もそこまでは分からないんだ。
キャラ以外だとシャワーシーンによるサービス、ミニスカートコスチュームによるお色気とかは南原ちずるが原典と言われている。

南原ちずるってそんなスゴイキャラだったのか……俺はスパロボの精神コマンド要員の一人くらいにしか思ってなかった……

それにしてもウチの国もオタクの世代を重ねていくと昔の作品のヒロインが現在も……というのが出るのかな

例えば「デジモン」が心の名作とか小さい頃の思い出作品としてやたらと評価されているからな。ヒロインもそのうち何かが固まっていくのかもしれん。

ウチの国で例えるなら誰だろう。個人的には高橋留美子系キャラなんだが。

ああ、なんかその辺は凄いわかる。
あとは美樹木本晴彦系のキャラとかが前世紀から人気の続くキャラになるのでは。



とまぁ、こんな感じで。
昔の作品の、当時の日本におけるキャラ人気や、往年の人気キャラの現在の支持層についてはなかなか想像し難い所もあるようです。

それにしても今回のやり取りが行われている所では主にスパロボ経由と思われる過去の日本のロボアニメに関するやり取りが、そこそこ実感を伴って行われていましたがこれはちょっと珍しい気もします。

「スーパーロボット大戦」は新旧さ様々なロボット系作品が参戦しますし、最近は出演作品に関する情報も中国語で整理されるようになってきていますから、楽しみながら過去作品を学べるオタク的な教材……といった価値も出て来ているのかもしれませんね。


とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。