はじめに
以前のクラウドゲーミングの記事で色々ガバガバだったところを修正したり、また新しい情報を追加したりしました。前回の記事を見た方にも読んでいただけると幸いです。(最近クラウドゲーミングについてグーグルで調べると1ページ目にこのブロマガが出てくることに衝撃を受けました。やっぱり現状ニッチなんでしょうねえ…)
この画像はご自由にお使いください。
(この画像を見て理解してもらえたら、もうそれでいいんじゃないかな)
皆さんはクラウドゲーミングというものをご存知でしょうか?クラウドゲーミングはその名の通り、クラウドの技術とゲーミング、すなわちビデオゲームを組み合わせた概念のことです。クラウドゲーミングはVRやAR、AIと並んで今もっとも注目されている技術のうちの一つですが、聞いたことがない方も多いと思います。おそらく、VR(Oculus,ViveやPSVRなどのHMD)やAR(ポケモンGO他)、AI(PonanzaやAlphaGOなどボードゲーム用AI)等の技術と違って、あまり実用化された目立った例が未だ存在しないためでしょうか。
前述の通り、他の技術と比べて少し地味なクラウドゲーミングですが、いくつものゲーム会社がクラウドゲーミングに過去に実用化に挑戦したり、現在もサービス化に向けて励んでいます。この記事ではクラウドゲーミングとはどんなものなのかを簡単に解説したあとに、今までに実際に存在する(した)クラウドゲーミングの活用例を筆者が独自に分類して紹介します。
記事の以降の内容のおおざっぱなまとめ
- クラウドとは?
- どんな挑戦・事業があったのか?
- まとめ
クラウドとは?
クラウドとは、場所と端末を問わずにデータを共有するという概念のことです。例えば、家のタブレットで作成したファイルをインターネット上のサーバーにアップロードし、会社のパソコンでもインターネットから閲覧、保存するといったサービスがあります(つまり、OSやハードの環境を問わずデータを共有するサービス)。クラウドのファイル共有型クラウドサービスはiCloud、Dropbox、GoogleDriveやらOneDriveまでいっぱいありますね。
かつては2000年代ではデスクトップコンピュータ(Windows)が家に一台、使いこなす人でも自分のノートパソコンのみ使用することがほとんどだったのに対して、2010年代からは個人がどこにでも持ち運べるコンピュータであるスマホ(非Windows)が普及したために一般家庭でも様々なコンピュータの環境に囲まれることになりました。そういった状況でクラウドが花開いたのではないかな、と筆者は感じています。
また、パッケージ販売を取りやめてダウンロード販売のみにすることにより、年や月単位の課金を重視していて、常時ネット接続によって違法ソフトのダウンロード(いわゆる割れ)を防ぐ形式のソフトがクラウドを名乗ったりしていますが、それはクラウドなのか私にはよくわかりません。
現在(2016年)行われているクラウドのサービスは「データ共有型サービスが主流であること」、「場所と端末を問わずに同じようにあらゆるデータを扱えること」、「常時ネット接続が前提であること」という認識で問題ないでしょう。
関係ないことですが、私から見ると最近のIT事業はとりあえずクラウドとAIって名前つけときゃいいんじゃねっていうぐらいクラウドとAIを強調するサービスが増えている印象です。素人を騙すための流行り言葉みたいなモンじゃないでしょうか。AIについてはまた別の機会に紹介したいと思います。そのためにはかなりの勉強が必要そうですが…頑張ります。
どんな挑戦・事業があったのか?
1.互換補助型
互換補助型とは、本来互換性のないソフトをクラウドの技術を応用して動かすことです。
乱暴な例えですが、WiiUを想像するとクラウドゲーミングがより理解しやすくなります。WiiUは据え置き機でありながら、WiiUゲームパッド単体でゲームを遊ぶことができます。なぜならば、WiiUゲームパッド単体でコントローラとテレビの役割を果たすことができるためです。しかし、WiiUゲームパッドそのものはゲームの処理は行っていません。WiiUゲームパッドは入力と出力の役割はこなしていますが、ゲームの処理そのものはWiiU本体が行っています。
WiiUとWiiUゲームパッドは互いの通信のやりとりをローカルで行っていますが、クラウドゲーミングはこのWiiUとWiiUゲームパッドの関係をローカルからインターネット上に置き換えたような感じです。
長々と乱暴な例を用いて説明しましたが、ようは処理と入出力をインターネットで中継するのがクラウドゲーミングです。
1.PlayStation Now(Sony Interactive Entertainment、SIE)
PlayStation NowはPS3のゲームソフトをPS4、PSVita、PSVitaTV、ソニー製液晶テレビBRAVIA、ソニー製ブルーレイディスクプレイヤー、Windows(予定)で遊べるサービスです。ソニー側にあるクラウド専用のPS3と各家庭にある端末をインターネットで中継します。画質は720p(通常のPS3と同じ)であり、通信状況によっては画質が落ちたりします。(ちなみにクラウド専用のPS3は通常のものよりもメモリが増設されているらしく、処理落ちしにくいという噂。昔どこかで見たはずだけどソースが見つからない…)
料金は遊び放題の月額とソフト一本のレンタルの2つがあり、月額は1か月2315円(+税)、3か月5463円(+税)、単体のレンタルは4時間、7日間、30日間が200円(+税)、90日は400円(+税)となっています(レンタル期間はプレイ時間の累積ではなく、プレイ開始からの実経過時間です)。セーブデータはクラウド上に保存されるので、再度同じタイトルをプレイする場合、セーブポイントから続きをプレイすることができます。プレイには下り速度最低5Mbps以上、12Mbps以上が推奨です。
また、公式サイトの説明文には「PSNowでは、同時接続人数の上限に達した場合、プレイの順番待ちとなる事があります」という記述があります。この説明文からPSNowの仕組みを推測できるかもしれません。PS3はPS4との互換性がなく、(特に日本製ゲームは)PCでマルチでリリースされていないことも多いため需要はそこそこあると思います。しかし、PS4とPSVitaはゲーム機単体でプレイできるのに対して、ソニー製のテレビやブルーレイレコーダー、WindowsPCでは別途PS4かPS3のコントローラが必要になるため、ゲーム機(PlayStation)を持っていない層の獲得は少し難しいと私は思います。
2.ドラゴンクエストX 3DS版(SQUARE ENIX)
ドラゴンクエストXはWii、WiiU、Windows(将来的にはPS4とNXも?)向けに発売されたMMORPGです。3DS版では本体でゲームの処理をしているのではなく、スクエニ本社のPCの映像を受信する仕様になっています。3DSに入力されたデータ(操作)をスクエニ本社のPCに送り、入力データをPCに反映させ、そのPCで出力された映像を3DSに送信するという方法を使っています。
また、ドラゴンクエストXは月額課金であり、Wii、WiiU、Windowsでは料金システムが統一されているのですが、3DS版は別料金が必要になります。この記事の一番下にリンクが貼ってありますので、気になる方はそちらでご確認下さい。
そういえばドラゴンクエストXはdゲーム(スマホ、タブレット)版も出ていて、なんかそれもクラウドゲーミング方式らしくて、料金も別らしいけど、詳しい記事があるわけでもなく、調べる気力も起きなかったのでそれはなんかもうどうでもいいです。
3.G-Cluster(Broadmedia)
可能性は無限大でも実現できるかは別ですからねえ。
クラウド事業を中心とする株式会社ブロードメディアより日本初(日本発)のクラウドゲーム機「G-cluster」が2013年6月に発売されました。TVの裏側にくっつけられるほど小型なもの(VitaTVより小さい)で、そこからTVにHDMIケーブルをつなぐだけというとても手軽なゲーム機です。当初はG-clusterの本体のみ(9980円)とLogitech製ゲームパッド付属(13800円)が販売されました。G-clusterで提供されていたソフトは月額制と買い切り制の二種類があります。KONAMI(コナミやハドソン)やSQUARE ENIX、日本ファルコム等の企業から多くのゲームソフトを提供してもらえたものの、これといったキラーコンテンツがあるわけでもなく…これ以上のクラウドゲーム機についての苦言は後でまとめて紹介します。詳細は後述しますが、G-Clusterは近年はスクウェア・エニックスがお得意様でした。スクエニはFFXIIIやラストレムナントなどのPS3のHDタイトルをクラウドゲーミングに積極的に提供しています。ところが実はG-Cluster社は2005年頃からクラウドゲーミング事業に挑戦しており、バイオハザードや逆転裁判のシリーズなどカプコンがお得意様だった模様です。
しかし、G-Clusterの評判は芳しくありませんでした(というか評判があったのかどうか…)。発売後の懸命な値下げもむなしく、かなりしぶとく各店舗の在庫に残っていたらしく発売からすでに3年たった最近でもG-Clusterくんはドスパラ他PCパーツ店にて「定価5000円(Amazonでは3000円)のゲームパッドが1500円で買える!話題のクラウドゲーム機も付属!」みたいな感じでたまに投げ売りされています。…そろそろ見かけるのも難しいかも?調べてみたらそのゲームパッド、ブロードメディアGCがAmazonで販売してるやつ、1500円で買える…。Logicoolだと3400円なのに。あ、でもWindows8以降だと少し対応が難しく、混線も起こりやすいみたいなので購入する場合は気を付けてください。
ドスパラであのG-Clusterが売り切れていた。
— ぱソんこ (@passonco) 2016年3月14日
まぁHDMIケーブルとゲームパッド付きで1500円だからね、仕方ないね。#クラウドゲーミング #投げ売り pic.twitter.com/8mVg49IJks
コントローラ(ゲームパッド)には需要があるってはっきりわかんだね。
また、G-ClusterはAmazonのFire TVやAppleのApple TVなどのストリーミングデバイス向けにFFXIII等スクエニのゲームを配信しています。スマホにコントローラの画面を表示させる(バーチャルパッド)もしくはFireTV専用のゲームパッドを用いてプレイできます。さらに、2013年にスクウェア・エニックスがスマホ向けクラウドゲーミングのサービスである「DIVE IN」をG-Clusterと協力して開始しました(料金システムの不備という名目ですぐに終了しましたけれども)。スマホ用のゲームパッドを用いるか、スマホにPS3のコントローラを模したバーチャルパッドをゲーム画面に重ねて遊ぶスタイルです。そこでも遊べたタイトルはFFXIII、FXIII-2、ラストレムナント他。
しかしどうしてそこまでFFXIIIに拘るんだ…?
ちなみに、G-Clusterの運営元であったGクラスタ・グローバル株式会社は2016年4月に資金不足や事業継続の困難を理由に解散して親会社である株式会社ブロードメディアに吸収されています。ただ、G-Clusterの運営は親会社に引き継がれてまだ続けられています。
4.SHIELD シリーズ(NVIDIA)
アメリカ版公式ホームページより。左のAndroid TVは日本で販売されず。無念。
NVIDIA社はPCのGPU(グラフィックを専門に処理するパーツ)メーカーの最大手(約7割)ですが、スマホ・タブレット向けのプロセッサではいまひとつです。そこで、NVIDIA社はいくつか存在する"スマホ向けOSであるAndroidを使ったゲーム機"向けにプロセッサを提供したり、需要がないなら自分で作ればいいという感じで自社で開発したAndroidのハードのSHIELDシリーズを販売しています(最近は任天堂のNXと噂が目立ちますが…)。
このSHIELDシリーズはゲームに特化したAndroid TV、Androidタブレットですが、Google Playで販売されているアプリだけではなく独自のストアがあります。そこでは端末の高性能を活かしたAndroidのゲーム(PS3~4に相当)かクラウドを利用したハイエンドゲーム(現世代PCゲームに相当)が遊べます。
また、PCのGPUがNVIDIA製であるGeForceシリーズであれば、SHIELDタブレットとPCのGeForce Experienceを連携させることによってタブレットでリモートプレイ(WiiUのゲームパッドやPS4とPSVitaの連携)ができます。インターネット経由なのでタブレットと専用のコントローラ(別売り)を持ち運べば外出先でPCゲームを遊ぶこともできます。
今なら任天堂最新ハードであるNXに採用されたかもしれないとの噂のtegra K1プロセッサが搭載されたタブレットとコントローラをAmazonで両方購入すると大体35000円弱です。
?.FINAL FANTASY XIII for XboxOne in China (Ubitus)
FINAL FANTASY XIII on Xbox One.
— Daniel Ahmad (@ZhugeEX) 2016年7月19日
It's streaming to the console using Ubitus (Think PS Now/Onlive) pic.twitter.com/Zh6QMSDMcd
2016年にマイクロソフトと台湾を中心に活動するクラウドコンピューティング(?)企業であるUbitusが協力して中国のXboxOne向けにクラウドゲーミングでFINAL FANTASY XIIIを提供しました。マイクロソフトとスクウェア・エニックスは互いにクラウドゲーミングに力を入れているのでFFXIIIを使うという形で協力したと思われます。
しかし、XboxOneにXbox360との完全な互換性がないならまだしもマイクロソフトはXboxOne向けにXbox360のソフトを移植(おそらく任天堂のバーチャルコンソールに近いエミュレーションを)しているため、わざわざXbox360版が存在するFFXIIIをクラウドゲーミングとして提供する意義は薄いように感じるのですが…
ちなみにSteam版のFFXIIIにはちゃんと中国語(繁体字)があります。
2.性能拡張型
性能拡張型とは、クラウドによるサーバーとゲームをプレイする端末の両方で処理を行うことです。
1.XboxOneのクラウドによる性能拡張(Microsoft)
早すぎる次世代機Project Scorpio、既に家庭用ゲーム機に7年サイクルは存在しないというのか…?
Microsoftは2013年のXboxOne発売以前からXboxOneではクラウドゲーミングに力を入れることを強調してきました。もともとゲーム機に限らずMicrosoftはクラウド業界最大手の一つでもあります(OneDrive、Microsoft Azureなど)。AmazonやIBMに並んで世界最大のクラウド用サーバーを誇る企業なのは間違いないでしょう。
XboxOne向けForzaシリーズではクラウドにAI処理を分散することで本体はグラフィク処理に力を入れたり、サーバー側にプレイヤーを模したAIを学習させたりしています。また、2017年に発売予定のCrackdown3では高層ビルなどの大規模なオブジェクトの破壊表現(グラフィック)をクラウドでサーバー側に処理させたり、Quantum Breakではゲーム内の実写のドラマパートをストリーミング配信にすることで容量(ゲームのみで68GB)を節約したりしています。
しかし、懸念としては、ゲーム開発費用の高騰がますます進み複数のハードのマルチでゲームをリリースすることが当然であるこのご時世にXboxOne専用のクラウド機能を使いこなそうとする企業がどれだけあるのか。また、Microsoft自身がすでにXboxOneの事実上次世代機であるProject Scorpio(仮称)を発表しており「クラウドによるゲーム機の性能補助よりもゲーム機の性能の進化を待った方が安定するのでは」という疑念がぬぐえないことが挙げられます。
2.スマホ・タブレット向けのSTreaming eXperience,STX(Amazon)
STreaming eXperienceはAmazonが2014年に発表したスマホとタブレット向けの技術です。軽い処理はスマホ、重い処理はクラウドに任せるという仕組みでしたが、想像以上にスマホの性能の進化が早かったことに加えて重い処理が必要なコアなゲームはスマホではヒットしにくいことから採用する企業は少ないのかなと私は想像しています。(スマホはヒットタイトルが固定している上に、スマホ向け定番のジャンルとこの技術も相性が悪いんじゃないかなぁ…)
3.プラットフォーム型
プラットフォーム型とは、上記の互換補助型や性能補助型に捕らわれない総合的なサービスです。というかこれはほぼ一つの特定のサービスしかありません。
シンラ・システム(シンラ・テクノロジー、SQUARE ENIX)
シンラ・テクノロジー・ジャパンは2014年に発足しました。シンラ・システムはサーバーにスパコンを用いることで通常のゲーム機では処理できないようなパワフルでダイナミックなゲーム体験を提供するだけでなく、通常のゲームもクラウドゲーミングで提供する日本発のプラットフォームになる予定でした。
当時はPCのみの対応でしたが、PS4やXboxOne、WiiUなどの家庭用のゲーム機が対応する可能性もあったかもしれません(任天堂やSIEが他のプラットフォームを配信する程度の寛容性を持ち合わせているかはわかりませんが…)。2015年には日本と北米でクローズドβが行われました。
これはシンラ・システムだけでなく他のクラウドゲーミング全般、さらに通常のオンラインゲームにも言えることですが、コンマ1秒以下の1/60秒でプレイヤーが争う音ゲーや格ゲーには向いていません。どうしてもインターネット経由で入力を送信し、サーバーから出力が返ってくるわけですから、その間に遅延は発生してしまいます。光だって光速(秒速30万キロメートル)より速く移動することはできないんですから、インターネットの通信ならなおさらです。
しかし、このシンラ・システムでは代わりにCPUパワーを大量に使うような処理を得意とします。当時シンラ・テクノロジー・ジャパンに所属していたichijo氏はシミュレーションやロールプレイング、ストラテジーの他にもMinecraftのようなオープンワールドやサンドボックスにも相性が良いと4Gamerの記事で述べていました。
実際にサンプルのデモの「The Living World」では32*32平方km(1024km平方、東京都の約半分)の広さで火山の隆起や津波など天候や地形がリアルタイムに変わるワールドに100万本の木が存在し、AIで動いている16000匹のモンスターのそれぞれの視点を切り替えて見ることができます。
通常のゲームであればプレイヤーのカメラの視界の外は描写しないで処理能力を温存することがあるのですが、このデモの場合は常にプレイヤーがカメラとして選択する可能性のある16000匹の分の視界を確保しなければならないので、必然的にすべてのフィールドを描写しつづける必要があるわけです。
また、通常のPCや家庭用ゲーム機向けオンラインゲームであればグラフィックの処理は各プレイヤーのマシンで行い、ゲーム会社のザーバーがプレイヤー同士の橋渡し・同期をするシステムです。シンラ・システムではゲーム会社にあるサーバーでプレイヤーのゲーム全体の処理を丸ごと行います。例えば、マリオカートやスマブラがWiiU本体一つで4人プレイできるような感じで、一つのゲーム機でマルチプレイする仕組みに近いと思います。
シンラ・テクノロジー・ジャパンのプレジデントだった前スクウェア・エニックス社長の和田洋一氏は2015年の第三回クラウドゲーム開発者会議にて「プラットフォームの成功はソフトウェアあって初めて成り立つ。しかし,そのソフトウェアは,そのプラットフォームの浸透や成長がなければ盛り上がらない。これは『鶏と卵』の関係であるといえるが,我々はこの『鶏と卵』の関係を始めるための最初のフェーズに到達した。シンラ・システムは,まったく新しいソフトウェアプラットフォームであるがゆえに,ソフトウェア開発者と密な関係を築き上げつつ,また,一体となってこのプラットフォームを進化させていく必要がある」と述べています。
以上にいくつかのクラウドゲーミングサービスについて紹介してきましたが、私はいずれもぱっとした成果は出していないように思います。私が推測する主な敗因を簡単にまとめると…
初期投資が少ないことがメリットならば初期投資をしづらいライトユーザーにこそアピールするべきなのに興味を持ってもらえない、またはアピールしていない
提供されるゲームソフトに魅力がないの2つではないでしょうか。もしかしたらクラウドゲーミングに取り組んでいる人たちは会社にすら魅力を感じてすらもらえていないかもしれません。そもそもクラウドゲーミング自体知名度が低いので…
今日まで新しい技術がゲーム業界に革新を起こしてきたのは間違いありません。しかし、せっかく開発された新しい技術がろくに活かされることもなく消えていったことだってあったことでしょう。クラウドという技術がゲーム業界に一体何をもたらすのでしょうか(クラウドでゲームのセーブデータをバックアップできるようになったことだけははっきりと言えます)。これからのゲーム業界も楽しみで仕方ありません。
ちなみに私の家の回線はADSLなのでクラウドゲーミングは不可能です。
記事を最後まで見てくださってありがとうございました。
今回の記事で参考にさせていただいたソース(情報源)一覧 ※傍線部をクリックするとリンクできます。
- ブロードメディア株式会社
- クラウドゲーミングの動向を含めたブロードメディア株式会社の決算の資料
- G-Cluster公式ページ
- G-Cluster運営会社解散の資料(ブロードメディア株式会社)
- 2005年頃のG-Clusterのインタビュー(4Gamer)
- サービス開始前のシンラ・システムのわかりやすい概要(4Gamer)
- ↑の記事でシンラ・システムの解説をして下さったichijo氏のゲーム「Back in 1995」
- サービス開始前にシンラ・テクノロジーが解散したことについての記事(4Gamer)
今回のイラスト
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