蹴球探訪
奇跡の初優勝見えた レスター・岡崎が激白「試合後はいつも悔しい」(4月27日)
【プロ野球】リアル神だ 大谷が胴上げ投手 日本ハム奇跡の逆転優勝2016年9月29日 紙面から
◇日本ハム1−0西武大谷が史上初の偉業でVを決めた!! マジック1で迎えた日本ハムは、大谷翔平投手(22)が1安打無失点の15奪三振で今季初完封勝利を挙げ、4年ぶりのリーグ優勝を決めた。最大11・5ゲーム差をひっくり返した奇跡の逆転優勝。史上初の2桁勝利&20本塁打以上の二刀流が、その中心で輝いた。日本ハムは10月12日からのクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージで、CSファーストステージ勝者と日本シリーズ進出を懸けて戦う。 大谷が両腕を天に突き上げた。これまでの野球人生で無縁だった優勝。胴上げ投手になった二刀流は思いきりほえ、女房役の大野と力いっぱい抱き合った。 「こみ上げてくるものがありましたけど、冷静にいけました。一人一人しっかり投げ切れてよかったです」 やはり怪物だ。優勝を決める大一番で今季初完封。わずか1安打の快投を演じ、剛腕で15三振を奪い、西武打線を文字通りねじ伏せた。 中学時代からの憧れでもあり、目標にしていた花巻東の先輩・菊池との投げ合いが潜在能力を引き出した。「最高のシチュエーションで楽しく投げられました」。初回から安定感抜群の投球。最速159キロの直球、スライダーを主体に5回1死までパーフェクト投球を披露した。 プロ4年目の今季。二刀流・大谷翔平を世間に認めてもらうため、過去最高成績を残すと誓ったシーズンだった。昨季は投手三冠に輝きながら、打者としては打率2割2厘と低迷。投手一本を勧める人々の声…。荒ぶる魂に新たな火が付いた。 初体験の米アリゾナ海外キャンプでの出来事。二刀流の元祖、ベーブ・ルースの誕生日の2月6日、栗山監督の部屋に呼ばれた。開幕投手を告げられると同時に、白紙の便せんを手渡された。 「今、ここでオレに手紙を書け」。初の開幕投手に指名された1年前は、シーズンへの期待が書かれた手紙を渡され、激励されただけだった。思いもよらぬ指揮官の行動に大谷も驚いた。その狙いを栗山監督は「自分で自分の約束を破るほど、くだらないことはない。今年やると決めたこと、俺はこうするんだ、という目標を書いてほしかった」と説明する。 大谷は今季の誓いを素直に書きつづった。「投手として、野手として、これまで以上の成績を残します。優勝に貢献します」−。誓約書を記し、キャンプの投手練習中の昼休みに打撃練習も敢行。両方で結果を残すと改めて誓った瞬間だった。 「10勝&20本塁打以上」は史上初。開幕から一挙一動にメジャー球団の熱視線も浴びる。それでも「成長段階のレベルはまだまだです」と自己評価。もう少し日本での修行が必要だと、来季も日本ハムでのプレーが決定的だ。人生の一つの目標、優勝は成し遂げた。次は日本ハムを常勝チームに…。投打で世界一を目指す大谷は、その歩みを止めない。 (水足丈夫) PR情報
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