米国企業のAI研究連合が誕生--日本へのインパクト

林 雅之 2016年09月29日 14時02分

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 Amazon、Facebook、Google、IBM、Microsoft、Google傘下のDeepMind9月28日、人工知能(AI)に関する普及およびベストプラクティスを共有する非営利団体「Partnership on AI」の立ち上げを発表した。

 本団体は、AIによる人類への貢献や安全性などの社会全般の認知向上ととともに、人工知能(AI)分野の研究機関と連携してベストプラクティスを共有することを目的としている。

 これまで、競合とされてきた膨大なデータを所有する大手事業者による人工知能AIによる提携は、市場には大きなインパクトが想定される。今後のAIの機能を実装したプラットフォームのサービス化やコモディティ化による市場への普及と大きな足がかりとなるとともに、さまざまな分野においての利用者の利便性向上に寄与することが期待される。

 また、AIだけでなく、AIを実装したロボット、自動運転車やドローンなど自律的に動作する「スマートマシン」への拡大も期待され、主要事業者によるAIのプラットフォームを中心としたエコシステムも形成にも大きな影響を及ぼすことが予想される。

 今後、企業や研究機関などに本団体への参加を呼びかけていくということだが、日本の企業や研究機関などが、どこまで本団体に参加するのか、参加した場合にどこまでリーダシップがとり、これらのエコシステムの枠組みの中でビジネスが展開していくのかが、注目される。

 本団体の目的の一つに、人類への貢献や安全性、雇用が代替されるリスクや、人間に危害を及ぼす影響などについても議論を行うという。

 日本では、総務省を中心に、2月に「AIネットワーク化検討会議」が開催され、6月2日には、「AIネットワーク化検討会議 報告書2016」も公表され、AIネットワーク化の進展が社会にもたらす影響を評価するための指標やリスク・シナリオ分析をするとともに、開発原則およびその指針(ガイドライン)の策定に向けた国内外の議論などの必要性も提言している。

 AIがもたらすインパクトスタディやリスク分析においては、日本の議論が先行している部分はあるが、検討メンバーは大学や研究機関が中心となっている。今後は、民間企業の参加も含めて議論を深め、AI関連サービスの普及に向けた後押しをするアプローチも重要となっていくだろう。


Partnership on AIに参加したAmazon、Facebook、Google、IBM、Microsoft、Google傘下のDeepMind
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