新潟県知事選挙告示 新人4人が立候補

任期満了に伴う新潟県知事選挙が、29日告示され、これまでに新人4人が立候補しました。東京電力が目指す柏崎刈羽原子力発電所の再稼働への対応や、人口減少が進む中での産業振興策などをめぐって論戦が行われる見通しです。
新潟県知事選挙にこれまでに立候補したのは、届け出順にいずれも無所属の新人で、▽元財団法人職員の三村誉一氏(70)、▽自民党と公明党が推薦する前の長岡市長の森民夫氏(67)、▽共産党、生活の党、社民党が推薦する医師の米山隆一氏(49)、▽海事代理士の後藤浩昌氏(55)の合わせて4人です。各候補は立候補の届け出を済ませた後、街頭などで支持を訴えました。

三村候補は「柏崎刈羽原発の再稼働については、原発の安全性が確認されるまで慎重な検討をするべきだ。これまで2代の知事の公正な県政運営を維持し、確立を目指さないといけない」と訴えました。

森候補は「自然災害や原子力災害など、県民の安全を守ることを最優先とし、原子力規制委員会の結論が出た時は、自治体や県の技術委員会の意見を広く聞くとともに、東京電力にも厳しく主張していく。人口減少問題に立ち向かうために、若い夫婦が子育てしやすい、若い人たちが起業しやすい社会を作るなど、実行力のある知事を目指す。今こそ、新潟県の元気を再生しよう」と訴えました。

米山候補は「福島第一原子力発電所の事故から5年が経過した。あの事故を新潟でも日本でも、繰り返してはいけない。福島の事故の徹底的な検証、子どもたちの健康や生活への影響の検証、避難方法といった3つの検証がなされない限り、再稼働の議論は始められない。この泉田知事の路線をしっかりと継承することを約束する。私たちのふるさとに責任を持つ政治を実現する」と訴えました。

後藤候補は「アメリカ軍基地は、沖縄だけでなく、47都道府県で負担するべきであり、全国に先駆けて沖縄県の普天間基地を佐渡に移し、県内にディズニーランドを建設する」と訴えました。

新潟県知事選挙をめぐっては、原発の安全確保に厳しい姿勢で臨み、4期目を目指していた泉田裕彦知事が立候補を取りやめたのを受けて、自民党と公明党が支援する森氏と、共産党、生活の党、社民党が支援する米山氏が争う構図となり、民進党は自主投票を決めています。選挙戦では、東京電力が目指す柏崎刈羽原子力発電所の再稼働への対応や、人口減少が進む中での産業振興策などをめぐって、論戦が行われる見通しです。

新潟県知事選挙の立候補の受け付けは29日午後5時で締め切られ、17日間の選挙戦を経て、10月16日に投票が行われます。