という発言をネット中探してみたのだけど見つからない。
記憶違いかも知れない・・・という訳で、嘘だったらごめんなさい。


タイトルは宮崎駿さんの言葉だ(と思う)。
昔から何度も口癖のようにおっしゃってる言葉だ。

僕は若い頃、「それでも世界は生きるに値する」という彼の言葉の、「それでも」という四文字にいたく共感した。
そしてアニメをやることに決めた。

「それでも」という四文字には相当な重みがある。
「今が最高!」などという、強迫観念めいた肯定ではない。
それが僕の世界観と合致した。

いろいろある世の中で、アニメは「それでも」肯定を生み出せる力のある手段なのかも知れない。
僕はアニメを通じて、世界を肯定できるのかも知れない。

辛い瞬間も、悲しい瞬間も、「それでも」と、前を向ける瞬間に転じてくれる。
それがアニメの最大の力なのだと、今も信じてる。


・・・のだが、気づけばアニメが一番辛い現実になってしまった。
作業が辛いのはしょうがない。出てきた作品に夢も希望もないのは、本当いたたまれない。

「今が最高!」と連呼しているその目が笑っていない。
作られた笑顔の裏には、諦めしか見えない。

「それでも」という、歯を食いしばり顔を天にグッと突きだすような、雄々しさがない。


いつまでも最高なんてありえない。
最高でない時は嘆き、泣き、苦しむのはしょうがないじゃないですか。
それを今のアニメは拒絶する。

アニメは麻薬じゃないんですよ?
ちょっとくらいは一緒に苦しんでくれてもいいんじゃないですか?


最後はかならず笑顔にするんだから。