韓国人2人が被爆手帳求め提訴

「証人なく却下は違法」

 三菱重工業長崎造船所(長崎市)に徴用されて被爆したのに、証人がいないことを理由に被爆者健康手帳交付の申請を却下したのは違法として、韓国に住む90歳の男性2人が27日までに、長崎市の処分取り消しなどを求める訴訟を長崎地裁に起こした。提訴は21日付。

 2人を支援する在外被爆者支援連絡会によると、韓国に住む別の90代男性も同様の訴訟を起こす予定。過去の類似の訴訟では原告の事情などによって司法判断が分かれており、同会の平野伸人共同代表(69)は「年月が経過し、本人の証言しか頼るものがない。援護の手が届くよう道を切り開きたい」と話した。

あなたにおすすめ