笠原氏はこうしたパターンの分析により、実際に地震の予測に成功したことがある。今年4月に熊本県でM6.5とM6.4の地震が1時間半の間を置いて発生した。この時、日本の気象庁は「本震は終わり、今後は余震だけ起こると思われる」と発表した。ところが、同氏は同じ日、テレビに出演して「地震のパターンを分析した結果、2つの地震は前震で、まもなくさらに強い地震が来るだろう」と予想した、そして事実、2日後にM7.3の地震が熊本で発生した。
第三の根拠は、5年前に発生した東日本大震災(M9)の影響だ。笠原氏は「東日本大震災以降、地震発生の範囲が広がっており、韓半島の地震もその延長線にある。過去にも日本列島と韓半島が強い地震の発生時期に広く影響を与えたり受けたりしている。今はそうした時期だと推定される」と説明した。例えば、韓半島で強い地震が2回(1643年・蔚山M7、1681年・襄陽M7.5)発生した時、日本では1707年に宝永地震(M8.5)が発生したという。
笠原氏の主張は、日本の東に位置する太平洋プレートの北上を根拠にしている。太平洋プレートは年に平均10センチメートルずつ北西方向にずれ、日本列島と韓半島が載っているユーラシアプレートにぶつかるため、地下に巨大なエネルギーが蓄積されているというのだ。このエネルギーが広範囲で大地震を引き起こすと説明している。
その上で、「韓半島の地震の特徴は、日本の地震より震源が浅いことだ。同じ規模の地震なら、被害は韓国の方が大きくなる可能性がある」と言った。事実、日本の震源の深さは、通常80-100キロメートルだが、韓国は5-15キロメートルしかない。
同氏は「地震予測は非常に難しく、特に発生時期は誰にも当てられない」と言いながらも、「発生時期の予想は違っても、『どの地域にどれくらいの強さの地震が発生する可能性が高いか』という分析は可能だ。私の予測が外れればいいのだが、外れなかったとしても、被害を最小限に食い止めるのにこの警告を役立ててほしい」と言った。