はっけんの水曜日 2016年9月28日
 

奄美大島でハブ探し

紹介します。ヒャンという毒ヘビです(ハブはよ!)
紹介します。ヒャンという毒ヘビです(ハブはよ!)
昨年、野性のサキシマハブが見たい一心で石垣島へ飛んだ。2回も飛んだが見つからなかった。そのセンスの無さにめげずに今年もハブを探したい。奄美大島で。
1975年神奈川県生まれ。普段は会社勤めをして生計をたてている。 有毒生物や街歩きが好き。つまり商店街とかが有毒生物で埋め尽くされれば一番ユートピア度が高いのではないだろうか。 最近バレンチノ収集を始めました。
> 個人サイト バレンチノ・エスノグラフィー

寅さんにとどめをさしたヘビ

鹿児島と沖縄の中間に位置する奄美大島。沖縄、佐渡に次ぐ面積をほこりながらも人口はわずか7万人ほど、自然豊かなこの島には独特の生態系が息づいており、その頂点に鎮座ましましているのが毒蛇ハブさまである。
おー南国っぽさよ。
おー南国っぽさよ。
と思いきやいきなり北海道。
と思いきやいきなり北海道。
国民的映画「男はつらいよ」のテレビシリーズ最終回で寅さんはこの奄美大島でハブに咬まれ、命を落としている。つらいことである。
品揃えと品質への自信に満ちたピース。
品揃えと品質への自信に満ちたピース。
8月の奄美大島はさすがの暑さ。
レンタカーの送迎をしてくれたおじさんに「ハブは暑さに弱くて直射日光の下だと10分くらいで死んじゃうんですよね」とつたない知識を披露したら「帽子かぶらないとハブどころかあんたが死ぬぞ」と返された。想像した以上に騒がしい未来が僕を待ってると思った。

早速ナイトサファリへ

土地勘もない場所で夜行性のハブを探すには、まず現地に精通したエキスパートに頼るべし。到着するなりその夜のサファリツアーに参加した。

ガイドはこの道25年、奄美ネイチャーガイドのパイオニア的存在の荒田利光さん。島の北東、龍郷町で渡連(どれん)キャンプ場を営む傍ら、ウミガメ研究も行っている荒田さんのやたらかっこいいジープで林道へ向かう。
昭和38年製の三菱ジープ!率直に持って帰りたいと思った。
昭和38年製の三菱ジープ!率直に持って帰りたいと思った。
荒田さんのコメントは なかなかに厳しいものだった。
「それがねえ、暑すぎるのか最近ヘビが出てこないのよ、アマミノクロウサギはいるけどね」
トンネルでラース・フォン・トリアーの映画みたいになった。
トンネルでラース・フォン・トリアーの映画みたいになった。
ハブの活動が活発になるのは梅雨入りの頃と秋で、真夏の8月はいささか暑すぎる。くわえて今年は例年より暑いうえに雨も少なく、湿気を好むハブや他のヘビもあまり見かけないらしい。
ヘビ以外はいるけどね。羽根を休めるリュウキュウアカショウビン。
ヘビ以外はいるけどね。羽根を休めるリュウキュウアカショウビン。
同じくズアカアオバト。ハブはいない。
同じくズアカアオバト。ハブはいない。
アマミノクロウサギ!うわさほど黒くない。
アマミノクロウサギ!うわさほど黒くない。
休みの取りにくい6月に活性化とは。ハブはサラリーマンに優しくない。もうフーテンになるしかないのか。

深夜には浜辺で穴にはまって進退きわまっていたアオウミガメの子を救出。
メアドとかを伝え忘れたが、煙でじいさんにならない程度の恩返し(例えばギフトカタログ)、待ってるぞ。
メアドとかを伝え忘れたが、煙でじいさんにならない程度の恩返し(例えばギフトカタログ)、待ってるぞ。
結局、ハブは見つからなかったが荒田さんから貴重なアドバイスをいただいた。
●「ハブ道」と呼ばれる、ハブの通り道がある。(何カ所か教えてもらった)
●湿気が高いと活発になるので雨が降らなければ川近くの林道を探るといい。
●30年前の奄美に来たらすごいよ。ハブ見るのなんかわけないよ(ムリ)
●あなたが車停めてたとこあるでしょ、そこもハブ出た事あるから気をつけてね。
なるほど、どこかで見つかると信じたい。神よ、雨を。
電球とヤモリを一緒に撮るとかっこいい。
電球とヤモリを一緒に撮るとかっこいい。

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