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<チンパン脱走>常識外の大ジャンプ?

チャチャが暮らしていたチンパンジー舎の堀。中央上部に脱走した穴が見える=15日午後
チャチャ

 仙台市太白区の八木山動物公園から一時脱走した雄のチンパンジー・チャチャは、猿山と観客を隔てる深い堀を「常識外」のジャンプで跳び越え、脱走を図った可能性が高いことが15日、同園職員の話から分かった。
 チンパンジー舎の屋外展示場は猿山をコンクリート壁で囲む形状で、猿山と壁の間には幅と深さが各4メートルの堀がある。壁の上部には展示場と観客を隔てるビニール製の網が設置され、高さ約3メートルの壁面には電気柵も併設している。
 壁面には凹凸がなく、担当者は「よじ上るとは考えにくい」と説明。ビニール製の網には脱走後、縦約1.4メートル、横約1.3メートルの台形型の穴が確認された。網は「破ろうと思えば破れる」程度の強度という。電気柵は当時、正常に作動していたとみられる。
 同園によると、平均的なチンパンジーのジャンプ力は2メートルほどだが、さまざまな状況を勘案して「猿山から(4メートル級の)ジャンプをして網を破った可能性が高い」とみている。
 一方、脱走の「動機」は不明だ。チャチャは臆病な性格で、東日本大震災時には余震や餌の変更などで体調を崩したという。職員らは突然、大胆な脱走を企てた理由を測りかねている。


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2016年04月16日土曜日

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