任天堂は精力的にユニークな発想の特許を取得することで知られていますが、今回は「平らでない壁にも歪みなく映像を映し出すシステム」に関する特許を出願しています。
システムは、プロジェクターと三次元計測システム、コントローラーが組み合わさった「投影装置」と、カメラが付いた「撮像装置」の2つのユニットから構成されています
(図左上の「100」が「投影装置」、右下の「200」が「撮像装置」、右端の黒点「Vp」がユーザーの視点)。
「投影装置」から格子状のテストパターンを投影し、これを「撮像装置」のカメラで撮影することで、映像の歪みを把握。同時に、「投影装置」が三次元計測システムからレーザーや赤外線を投射することで壁の形を測定し、「撮像装置」はユーザー顔画像を撮影することで視点の位置を特定します。
これらのデータを基に補正することにより、複雑な形状の壁であっても歪みのない映像を実現。また、ユーザーが移動しても「撮像装置」がこれを把握して随時補正するほか、コントローラーからの簡単な操作で調整を行えるといいます。
ここまで見ると、直近のゲームとあまり関係ないように見えますが、気になるのは出願書類の「撮像装置」に関する説明。「カメラ付き携帯電話やスマートフォンなどで実現でき、撮像機能を備える可搬型情報端末であってよい」とされています。
次世代ゲーム機「NX」が「据え置きゲーム機と携帯ゲーム機のハイブリッドである」と噂されていることを考えると、「撮像機能を備える可搬型情報端末」が「NX」の携帯ゲーム機部分を指しているようにも見えなくもありません(調整を携帯ゲーム機部分のコントローラーから行うことも可能でしょう)。
もしかすると「NX」で据置機から映像を映写し、携帯ゲーム機を持って遊ぶ、AR的なゲームのヒントがこの特許にあるのかも知れません。
任天堂NXはカートリッジ採用の見通し、米WSJが報道