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韓国海運破綻で世界中が大混乱、コンテナ船が1カ月“漂流” 「家族が危篤なのに…」船長に非情な命令
【シンガポール=吉村英輝】韓国海運最大手、韓進(ハンジン)海運が8月末に経営破綻し、世界の物流に混乱が続いている。中国・上海に次ぎコンテナ取扱量が多いシンガポール港の沖合では、同社のコンテナ船が荷降ろしできないまま1カ月以上、立ち往生。乗組員らの不安も高まっている。
シンガポールの英字紙、ストレーツ・タイムズは26日、同船が「不安の波に飲み込まれた」と、韓国人船長(36)の証言を伝えた。
韓国・釜山を8月17日に出港、シンガポールに寄港し中東に向かう予定だったが、船主のドイツ企業が29日、賃料未払いを理由に提訴。積み荷を差し押さえられる懸念もあり、荷降ろしも出港もできなくなった。
韓国人11人、インドネシア人13人の船員は冷凍コンテナなど積み荷点検を続けるが、水や食料はあと30日分。船長は、家族危篤の連絡を受けたがシンガポール当局の帰国許可待ちで、韓進海運担当者からは今月14日、「任務をしっかりと」と伝えられたきりという。
経営破綻を受け、各国の港湾当局は、荷役作業費用の不払いを懸念し、韓進海運船の入港を拒否。大株主の大韓航空などが資金支援を決めたが、韓国・聯合ニュースによると、22日時点で荷降ろしを終えたのは97隻中35隻。多くは行き先も決まらず“漂流中”だ。
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