韓国外相「済州島への中国公安派遣に向け協議」

 26日に行われた韓国外交部(省に相当)に対する国政監査で、済州島に中国公安(警察)の派遣を要請する問題が取り上げられた。

 この日、ソウル市内の外交部庁舎で行われた国会外交統一委員会による国政監査において、野党「共に民主党」の姜昌一(カン・チャンイル)議員は「済州で中国人観光客による殺人事件や、中国人観光客による飲食店での暴行事件などが相次いで起こった。今後の対策として済州島に中国公安を派遣してもらうべきだ」と求めた。これに対して外交部は前向きに検討する意向を示した。

 姜議員は「在日本の(中国)総領事館と在韓中国大使館には中国から警察官や公安関係者が派遣されている」とした上で「中国人観光客は中国公安を非常に恐れていることもあり、済州島の警察官と中国公安関係者が協力して中国人居住地域へのパトロールを強化するよう、ただちに中国政府と交渉してほしい」と求めた。

 これに対して外交部の尹炳世(ユン・ビョンセ)長官は「中国政府と積極的に話をしてみたい」との考えを示した。

 尹長官は「済州島ではこれまで(中国人は)ノービザとしてきたが、最近はその悪影響が出始めている」と前置きし「両国の外交ルートを通じて注意を呼び掛けると同時に、犯罪予防の努力も続けているが、今回事件が立て続けに起こったことから、今後も一層の対応に力を入れたい」と述べた。済州島における中国人による犯罪件数は今年だけで279件に上っているが、これは昨年の同じ時期(168件)に比べて66.1%も多い。

金真明(キム・ジンミョン)記者
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