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【大リーグ】

イチロー沈痛 弟分のフェルナンデス事故死

2016年9月27日 紙面から

同僚のフェルナンデス投手が事故死し、記者会見場で沈痛な表情を浮かべるマーリンズのイチロー(中)=マイアミで(共同)

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 今季16勝を挙げるなど、MLBを代表する若き右腕の突然のボート事故死に、マーリンズの地元マイアミはもちろん、米球界全体が悲しみに暮れた。訃報を受け、本拠地マーリンズパークで開かれた緊急会見には、球団幹部のほか、黒のユニホームを身にまとったチームメートたちが放心状態のまま出席し、フェルナンデスの死を悼んだ。

 涙で言葉を詰まらせたサムソン球団社長は「ホセ(フェルナンデス)はいつまでもわれわれの仲間。彼が心に持ち続けた野球への希望や愛は語り継がれる」。人目をはばかることなく涙を流したマッティングリー監督は「彼はまるで子どものように喜びを持ってプレーする選手だった」と24歳で早世した右腕への思いを口にした。

 昨季からチームメートとしてプレーをともにしたイチローも沈痛の面持ち。イチローを「神」と慕い、同じグラウンドで一緒にプレーできることを喜び、無邪気に接してきた18歳年下の弟分の急死に触れ、その目は真っ赤だった。

 主砲のスタントンもツイッターで弔意。「この悪夢が覚めるの待っている。仲間を失った状況を理解することができない」と投稿するなど、陽気な性格で人気を集めた同僚の死を受け入れられない様子だった。 (マイアミ穐村賢)

<ホセ・フェルナンデス> 1992年7月31日、キューバ生まれの24歳。190・5センチ、109キロ。右投げ右打ち。15歳のときにキューバから亡命。2011年ドラフトの1巡目(全体の14番目)でマーリンズから指名を受け、入団した。メジャーデビューは13年4月7日のメッツ戦。最速150キロ台後半の直球、切れ味鋭い高速スライダーなどを武器にその年12勝(6敗)を挙げ、ナ・リーグ新人王に輝いた。その後は右肘手術も克服し、今季も登板29試合で16勝8敗、防御率2・86、将来を嘱望されていた。メジャー通算成績は実働4年で76試合に登板し、38勝17敗、防御率2・58、589奪三振。

 

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