三菱航空機(愛知県豊山町)が開発中の国産ジェット旅客機「MRJ」の試験1号機が27日午前9時20分ごろ、経由地の新千歳空港(北海道)を離陸した。今後の飛行試験の拠点となる米国に向け、次の経由地となるロシアのカムチャツカ半島の空港に正午すぎ(日本時間)到着した。MRJが日本国外へ飛ぶのは初めて。
1号機は26日、県営名古屋空港(愛知県豊山町)を出発した。気象条件などをみながらロシア、米アラスカなどを経由し、最短で29日(日本時間)に米ワシントン州モーゼスレイクに到着する見込みだ。
1号機は8月下旬に2度出発しながら引き返した経緯があり、26日の出発が3度目となる。同社は年内に試験機4機を米国へ持ち込むことで飛行試験を本格化させ、2018年半ばの納期順守に全力を挙げる。