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地検特捜部の真価問われる 豊洲「官製談合」疑惑に新証拠

■予定価格を大手が退け、中小が請ける不可解

「管理施設棟と主要3施設では事業規模は違えども、都は国交省作成の同じ建設資材労務単価や積算基準を使って予定価格を算定します。資材や人件費の見積もり基準は一緒なのに、大手ゼネコンが退ける一方で中小が請け負うのはあり得ない。資材と人件費の条件が同じなら、大手ゼネコンの技術力をもってすれば、確実に中小より安く仕上げられます。入札が逆の結果に終わったのは不可解です」(都職員OBで、臨海部開発問題を考える都民連絡会の市川隆夫事務局長)

 予定価格は事前に公表され、入札と言っても競争相手がいないから、ほぼ100%の高落札率は当たり前。しかも土壌汚染対策を請け負ったのは青果棟、水産卸売棟、仲卸売棟の順に鹿島JV、大成JV、清水JVと、建物の落札JVと見事にリンクする。

 土は盛らず、建設費だけは大盛りとは、ふざけた話だ。官製談合の公訴時効は3年で、リミットは迫っている。逃げ切りを許せば、特捜部の存在意義が問われる。

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