やさしい献立

コラム高齢者の食事についてアドバイス

先生: 山田晴子 やまだ・はるこ
1986年日本女子大学大学院修了。栄養士。介護食アドバイザー通信講座などで指導を行っている。研究分野は、高齢者・小児歯科栄養学。

11月号 / 第2回 教えて先生 高齢者の栄養のこと 〜炭水化物〜

2013

ごはんや麺などを毎食食べていますか?

炭水化物とは、日々活動するためのエネルギー源となる栄養素。車でたとえるならば、ガソリンにあたるものです。

「活動する」というのは身体を動かすことだけでなく、脳を動かすことも含まれています。炭水化物の構成成分である糖は、体内で分解されてブドウ糖になり、それが脳のエネルギー源となります。実は、脳がエネルギー源として活用できるのは、このブドウ糖だけということを知っていましたか。つまり、炭水化物は、高齢者はもちろん、人間にとって生きていくために重要な栄養素のひとつといえます。

炭水化物は、ごはんやパン、麺類、芋などに多く含まれていて、1日の摂取エネルギーのうちのおよそ60%を炭水化物でとることが理想的といわれています。ごはんでいえば毎食茶碗1杯、パンでいえば6枚切りを1枚くらいです。

とはいえ、ごはんなどの炭水化物はおなかにたまるものが多く、高齢な方は量が食べられないこともあるかもしれません。そこで、まずはおかずを食べることを優先してください。不足した炭水化物は、小さいおにぎりやスイートポテトなどにして間食に。おなかがいっぱいなのに無理して食べようとすると誤嚥しやすいので、3食にこだわらず、分けて食べるとよいでしょう。

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