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国連安全保障理事会が23日、包括的核実験禁止条約(CTBT)の早期発効…
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国連安全保障理事会が23日、包括的核実験禁止条約(CTBT)の早期発効と、核実験の自制を求める決議を採択した。
核爆発を伴うあらゆる実験を禁じるCTBTは20年前に国連総会で採択されたが、潜在的な核開発能力を持つ44カ国のうち、米国や中国など8カ国が未批准のため、発効のめどが立たない。署名もしていない北朝鮮は核実験を公然と繰り返す。
決議は米国が提案し、ロシアと中国、英仏両国も賛成した。核を持つ5常任理事国が核実験禁止の強い意思を一致して示したことは評価できる。中ロの反発を踏まえ、法的拘束力を強める文言こそ盛り込まれなかったが、北朝鮮への圧力を強める一助になることを期待したい。
オバマ米大統領はCTBTの早期批准を公約にしてきたが、野党・共和党を中心にした議会の反対は根強く、果たせずに任期を終えようとしている。今回の決議を単なる「レガシー(遺産)」に終わらせず、次期政権へ引き継ぐ努力を求めたい。
中国も早く批准すべきだ。
普段は対立することも多い5常任理事国が足並みをそろえた背景には、核軍縮や核不拡散はあくまで核保有国主導で進めたいとする思惑がうかがえる。
CTBTにあきたらず、核兵器そのものを禁じる条約の制定を目指している非核保有国の動きへの牽制(けんせい)だ。
来月始まる国連総会第1委員会では、非核保有国側が、核兵器禁止条約の交渉を来年中に始めるよう求める決議案を提出する見通しだ。
米国をはじめ5常任理事国は「安全保障のバランスが崩れる」とこぞって反対の構えをとってきたが、国際社会の不満をもっと理解してほしい。
核不拡散条約(NPT)は米ロ英仏中の5カ国のみに核保有を認める一方で、核廃絶に向けた軍縮の義務を課している。
だが、世界の核兵器の9割を持つ米ロの核軍縮交渉は停滞したままだ。米国はオバマ政権下でも、爆発を伴わない核実験を続けてきた。ロシアや中国は核戦力の増強に躍起だ。
これでは、核兵器のない世界に近づきようがない。今回の安保理決議をめぐっても、非常任理事国のエジプトは「核保有国の義務に触れていない」と反発し、採決を棄権した。
核保有国は、義務を誠実に果たすべきだ。とりわけ核兵器禁止条約をめぐる国際的な議論に背を向けない姿勢を強く求めたい。日本も被爆国の責務として、核保有国側に粘り強く働きかけていくべきである。
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