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【外交・安保取材の現場から】
「G20熱烈歓迎」と言いながら中国・杭州は人っ子一人いなかった 記者のホテルには巨大な姿見が…
9月4、5両日、中国・杭州で開かれた20カ国・地域(G20)首脳会議。中国が「今年最大の外交イベント」と位置づけて臨んだ国際会議だけに、地元は厳戒態勢で首脳らを待ち受けた。ホスト国としてのメンツのかかる中国は、首脳への「おもてなし」だけでなく、会議を取材する記者団にも「開かれた中国」をアピール。ただ、安倍晋三首相に同行した私には、他社の記者とは別の奇妙な体験が待ち受けていた。
「これ、すごいっすよ! グーグルでも、フェイスブックでも、なんでもつながります」
一足早く杭州市内のホテルに設けられた日本側プレスルームに到着していた同僚記者が感嘆の声を上げた「これ」とは、G20期間中、海外から訪れた記者団らが取材拠点にした国際メディアセンターや各国記者団のプレスルームでインターネットを利用するための無料のWi-Fiだ。杭州到着後、渡されたG20取材用の記者証には、無料Wi-Fiを利用するためのパスワードが記入されたカードが添えられていたのだ。
「中国では、確かグーグル使えないんじゃなかったっけ」と思いつつ、恐る恐るパスワードを入力してアクセスしてみる。と、グーグルの検索画面が普通に立ち上がった。中国に批判的な検索はダメなのでは、と思い「中国 汚職」と打ち込んでみたが、これも、なんと検索結果が出た。中国では、使用不能とされているスマートフォンの無料通信アプリ「LINE」にもばっちりアクセス。通信環境は、日本にいるときと変わらない。
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