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魔法少女リリカルなのは《霧の中の死神》 作者:正義の味方
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プロローグ

処女作です。
作者のメンタルはガラス細工なので取り扱いには注意して下さい
序章 転生者、始めました

_____________________________

目を覚ますと、そこはただの真っ暗な空間だった。
ここに来る前の記憶を辿る。自分は小さい頃から戦争のド真ん中にいた。物心つく前から銃をもち、飛んで来る銃弾、大人達の罵声の中で浮いているといっていいほどだった。
そんな自分が二十代半ばで、仲間に裏切られ世界にも裏切られたそんな自分に残された選択肢とは

「俺は死んだというとこか…」
「そう、君は死んだんだよ」

幼い声がしたほうに振り返るとそこには背中から翼(?)を生やした、まるで天使とも形容できるような女の子がいた。

「へぇ~。それじゃあここは地獄ってところか?」
「そんな所に、こんな美少女がいるわけないでしょ。」
「自分で言っちゃっていいのか?」

そんな事を自分の口からいうとは、案外性格は凄いのかもしれない。

「貴方には転生して欲しいのよ。もちろんそちらの要求には答えるし、特典として3つ…貴方には特別な能力を贈るわ」

それはまた凄いことがあったもんだ。
それにしても3つか……。全くもって決まらないがそうだな…。
ていうかな、能力云々の前にどこに行くか知らないと決めようがないんじゃないか?

「そうね……。貴方に行ってもらう世界は『魔法少女リリカルなのは』という世界よ。」
「おいちょっとまて!なんだ!?そのあからさまに胡散臭い世界の名前は!」

『魔法少女』だと?なんだそのヘンテコリンで摩訶不思議な生命体の名前は!?

「そうね、具体的には男の人もいるけど【魔力】と言われるエネルギーを体内にある【リンカーコア】に溜めて使用する事に減っていく、というものよ。リンカーコアには個人差があってランクが高い程に溜められる量が増えるのよ」

そういう事か……。ならば俺の能力はどうするか。
直ぐに溜まるという事は便利だが、それでリミッターが掛かるのは勘弁して欲しい。というか、魔法少女なんて存在が居るならそれを管理する組織もある筈だ。

「それなら、俺にその魔力ってやらを収束出来る能力が欲しい。それで発生するデメリットをなくして欲しい。それ以外は特に無いかな」
「あら、それだけでいいの?」
「ああ、今はそれでいい。余り強すぎる力は周りと自分を歪めてしまうからね。」

経験者は語るというものだ。昔は戦争のさなかに新しい兵器の実験を行ってそれが沢山の利益を得ることが出来たと分かればそれの大量生産を行い、沢山の人間を殺していった。
だが、それで人間を殺せると知ると、どうしても楽をしてしまいたくなる。そして人は堕落する。
いつもそうだった。

人間と言うものは不思議な生き物だ。
自分が大きな力を手に入れると、それが自分のものだと勘違いを起こしてしまい仲間だったものでも結局は殺し合いにまで発展してしまう。

それはどうしても嫌だった。

「そう……わかったわ。
貴方には貴方なりの覚悟があるようだし。今はこれでいいわ。でもね、貴方以外にも転生者がいるのよ。だから…これは私のお節介。貴方には『Rewrite』というスキルを上げるわ。これは能力というよりも権能といったものよ。使い所は考えてね。」

何故そんなにも俺に肩入れするのか?

「それは簡単よ。他の転生者たちは能力使って暴れたいとか言っていたけど、貴方は別。今まで激戦の日々だったからかもしれないけど私は好感が持てた。だからよ。」
「そうか…。ならば君の期待に答えないとな」

そう言って俺は彼女に微笑んだ。
すると、彼女の顔が少し赤くなったような気がした。

「うっ…うるさいわね!そんなことより、貴方のデバイスを送っておくわ。形やらなんやら自分の好きな形に出来るから自分で設定しなさい。それじゃあ、いってらっしゃい」

俺の足元に魔法陣が浮かび俺の体が透け始める。
だが、俺は自分を助けてくれた彼女の名前を聞いていない事に気づいた。せめて自分を助けてくれた相手の名前を知らないとは失礼だろう。

「君の名前はなんだい?」
「私の名前はアテル。じゃあね、藤代雪夜。良い人生を…
他の特典が決まったら、私の名前を呼んでね。スグ行くから」
「分かったよ、アテル。それじゃあ、行ってきます。また逢おう」

そう言ったが最後俺の体は完全に霧のようになって消えた。
そして俺の意識も一緒に…


#####


「さあ、貴方が刻む物語を見せてくだい。そしてその世界を救ってください。私はいつも、あなたを見守っていますよ」

その呟きが聞こえた空間にはもう既に誰も存在していなかった。

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