2とと姉ちゃん 一週間 第25週「常子、大きな家を建てる」 2016.09.26


・「普段から」・「メイクしない君が」・「薄化粧した朝」・「始まりと終わりの狭間で」・「忘れぬ約束した」・「花束を君に贈ろう」・「愛しい人愛しい人」
昭和39年。
東京オリンピックが目前に迫り東海道新幹線の開通が世間をにぎわせたこの年常子はかつて住んでいた土地を購入しそこに大きな家を建てました
(常子)頂きます。
(一同)頂きます。
あら潤ニンジン食べられるようになったの?うん。
(水田)偉いぞ。
たまき姉ちゃんはな10歳までニンジンが食べられなかったからな。
今は好き嫌いないもん。
(鞠子)そうよね。
でもピーマン食べられないんだ。
私もピーマン嫌い。
(美子)真由美はシイタケもトマトも嫌いでしょ?
(君子)みんなにぎやかで毎日楽しいわ。
そうですね。
常子がこの家を建ててくれたおかげよ。
フフフフフ。
あの…お話というのは?
(花山)ああ提案なんだがね。
はい。
また何か書いてみないか?私がですか?驚く事じゃない。
常子さんの文章を読みたいといまだに手紙も届くじゃないか。
ありがたい話です。
社員も増えて負担も少なくなってるだろう。
そろそろ書いてもいいんじゃないか?例えば…。
「子どもの好き嫌いをなくす料理」ですとか「洗濯槽は汚れている?」ですとかそういった題材はいかがでしょう?その辺りは常子さんじゃなくても書けるだろう。
私が望むのは君にしか書けないものだよ。
まあ焦って今決めんでもいい。
ゆっくり考えてくれれば。
ええ。
一方君子は真由美と潤のためにお遊戯会の準備をしていました
・「ほらみんなで手をたたこう」アハハハ!2人ともうまいぞ。
うん上手。
ありがとう。
まあね。
(水田)いや〜本当センスがいいよな。
うん。
ここのこれ…葉っぱのところが僕は好きですね。
私はこのお花のところがお気に入り。
うんそうよね。
私も。
僕もここが好き!ねえ。
潤まで!かか?平気平気…。
(水田)少し横になりましょう。
大昭君布団を。
たまきごめんお水取ってきて。
かか。
おばあちゃん!
(蝉の声)母の病状はそんなによくないんですか?お母様もご家族の方にも悔いのないように一日一日を大切に過ごして頂いた方がいいかと存じます。
君子の体はがんに侵されていました
それで何ておっしゃってたの?お医者様は何の心配もないっておっしゃってました。
これからきちんと治療すればきっと治るだろうって。
そう…。
だったら退院したいわ。
ここで一人はさみしくてね。
分かりました。
お願いね。
はい。
(ラジオ)「東京オリンピック注目の女子バレーボール決勝戦が行われ…」。
・行ってきます。
・行ってきます。
・行ってらっしゃい。
・行ってらっしゃい。
行ってらっしゃい…。
(せき)
(真由美)たまきちゃん大丈夫?
(たまき)ちょっと風邪っぽくて。
(せき)たまき。
(たまき)おばあ様寝てなきゃ。
それよりあなた風邪ひいたって…。
平気ですよ。
大した事なさそうですし。
どこが平気なの。
熱があるじゃない。
鞠子!休んでなさい。
準備できた?かかどうしました?たまきが熱があるみたいなのよ。
えっ。
部屋で休ませた方がいいわ。
その日の晩
(潤)お帰りなさい。
ただいま。
ただいま。
お帰り。
かか。
寝てなくていいんですか?たまきのごはんを作りたくなっちゃったの。
これどうかしら?
(真由美)すご〜い!見た目も楽しい方がいいと思って。
(南)きっと喜びますよ。
(君子)まあ。
じゃあもっと切るわね。
私も手伝います。
(たまき)わぁ…きれい。
おいしい。
君子の病状は悪くなる一方でこのころには一日の大半を床で過ごすようになっていました
花山さん!
(花山)こ〜んにちは〜。
かかのお見舞いに来て下さったの。
そうでしたか。
さあどうぞどうぞ。
ああ。
ず〜っとね花山さんにお礼を申し上げたいと思っていたの。
(花山)感謝なんてとんでもない。
ただ仕事だけに邁進させてしまって申し訳ありません。
いいえ。
常子は幸せなのだと思います。
花山さんに出会って叱られてようやく常子は心から誰かに頼って生きる事ができたんだと思います。
娘たちをよろしく…お願い致します。
ありがとうございました。
花山さんにお会いでき母もとても喜んでいると思います。
こちらこそだよ。
すばらしいお母さんだね。
それ…私の宝箱なの。
宝箱?うわぁ…。
これ…。
(君子)一つ一つが愛おしくてねつい取って置きたくなるの。
小さな幸せっていうのかしら…。
その積み重ねで今の幸せがあるのね。
ととも昔おっしゃってましたね。
みんな。
本当にありがとう。
あなたたちは私の自慢の娘よ。

君子が亡くなったのは10日後の事でした
では頂きます。
(一同)頂きます。
回想
(君子)小さな幸せっていうのかしら…。
その積み重ねで今の幸せがあるのね。
見つかったんです。
書いてみたい事。
母と過ごした時間の中で何気ない日常の愛おしさに改めて気付かされました。
それを心に留めておくためにもごく普通の暮らしについてつづってはどうかと思ったんです。
母が私たちにしてくれたように人生に僅かでも彩りや安らぎを添えられるような言葉や知恵を読者に伝えたいんです。
常子さん。
はい。
すぐに1行目を書き始めなさい。
何より私がすぐに読みたいんだ!はい!失礼します。
この常子の企画は「小さなしあわせ」と題されたエッセーとなり読者の支持を集め後に単行本として発売されました
時は過ぎ昭和48年あなたの暮し出版を訪れたのは…
たまき。
何だお父さんか。
(水田)何だって言い方はないだろう。
あら。
常子おばさんに用があって。
忘れ物。
お母さんからです。
あ…わざわざありがとう。
今日もいろいろと試験してるんですね。
ええ。
スチームアイロンの試験がそろそろ佳境でね。
・おいおいおいおい…。
・よし間違いない。
ちょっと失礼。
どうしたんだろう…。
(島倉)花山さん!
(花山)何だ騒々しい。
(木立)これ事件です。
スチームアイロンの試験で日本の製品がアメリカ製を上回る結果を出したらしい。
日本人の職人気質が改良に改良を重ねさせ品質向上につながったんだろう。
こういう瞬間に立ち会えると長年商品試験に関わってきてよかったと心から思います。
(ノック)・たまきです。
何か相談?私おばさんの会社で働きたい。
久しぶりに会社にお邪魔して思いが固まりました。
多くの女性が働くあなたの暮し出版には女性の夢がたくさん詰まってる気がします。
そんな場所で私も自分の力を試したいです。
分かったわ。
そこまで言うならやってみなさい。
はい。
たまきは1次選考2次選考を無事通過し最終試験に挑みます。
しかしそれは一風変わったものでした
では今から調理を始めます。
よく見ていて下さいね。
メモや質問は自由です。
ではお願い致します。
(ドラの音)こちらの材料で青椒肉絲作ります。
はいまずねこの肉切りますね。
繊維に沿って切るね。
後で火通した時ちぎれない。
タケノコも入れる。

(ドラの音)はい。
ここまで。
では皆さん今見た青椒肉絲の作り方を伝える記事を書いて下さい。
制限時間は20分です。
20分?あの…。
はい。
答案はどこで書けばいいのでしょうか。
皆さんそれぞれ工夫してお書き下さい。
(水田)それでは始め!
(受験者)工夫ったって…。
・郵便です。
(潤)姉ちゃん!来た来た来た来た。

(ベートーヴェン「運命」)
たまきは無事採用されあなたの暮し出版で働く事になりました
(たまき)すみません。
通ります!通ります!すみません。
すみません。
(寿美子)無くしたら大変って保管棚にしまってなかった?あっそうでした!ありがとうございます!すみません。
失礼します!お願いします。
はいはい。
バカ者!新入社員の手本とならんでどうする!やり直し!はい。
失礼します。
あの…「小さなしあわせ」の確認…。
失礼しました。
ああいいんだいいんだ。
机の上に置いといてくれ。
はい。
花山は数年前に心筋梗塞で倒れ職場にベッドを持ち込んで休みながら仕事を続けていました
駄目だな。
ちょっとどなったぐらいで疲れるようじゃ。
いえ。
少しでも異変を感じたらすぐにここでお休みになって下さい。
心筋梗塞がいつまた起こるか…。
その一方で…
(寿美子)あの…常子さん。
はいはい。
会社を辞めさせて頂きたいんです。
やはり家庭との両立が難しくて…。
確かにうちはよそに比べたらとても働きやすい環境です。
でも皆さんにしわ寄せが行くのを感じます。
ご迷惑をかけたくないので。
どうしたもんじゃろのぉ…。
(南)たまきちゃん仕事の方はどう?慣れた?
(たまき)それが全く。
ついていくだけでもう…。
会社の雰囲気とかは?想像とは違ってた?ううん思ったとおり女性が働きやすい会社でした。
ただ…。
(水田)ただ?寿美子さんのように育児をしながら働くのは大変そうで…。
うちみたいなのが特殊なのよね。
ほらうちはまり姉ちゃんとかかが家事も育児もしてくれたじゃない?
(南)そうだよな。
(水田)寿美子さんちみたいに旦那と子どもだけの家庭じゃそりゃあ大変だよな。
失礼します。
(ドアの開閉音)実は昨日寿美子さんから会社を辞めたいとのお話がありました。
やはり家庭との両立は難しいみたいで。
残念だな。
有能な編集者だっただけに。
ええ。
それで考えたのですが社内の仕組みを変えたいと思っています。
女性が働きにくい今の社会に一石を投じるような社内環境の整備をするべきではないかと考えました。
そうすればより多くの働く女性たちの力になれるのではないかと思ったんです。
随分な意気込みようだな。
はい。
では失礼します。
うっ…。
2016/09/26(月) 01:45〜02:05
NHK総合1・神戸
とと姉ちゃん 一週間 第25週「常子、大きな家を建てる」[字]

常子(高畑充希)は戦時中に住んでいた土地を買い大きな家を建てる。鞠子(相楽樹)や美子(杉咲花)の一家も一緒のにぎやかな日々。しかし君子(木村多江)が病に倒れて…

詳細情報
番組内容
常子(高畑充希)は戦時中に住んでいた土地を買い、新たに大きな家を建てる。母の君子(木村多江)はもちろん、鞠子(相楽樹)、美子(杉咲花)の一家も一緒に住み、にぎやかな日々だ。しかし、君子は病気になり、自宅で療養することに。一方、花山(唐沢寿明)は「あなたの暮し」に載せるべく、常子にしか書けない文章を、と指示する。題材を考える常子。君子から、日々の「小さな幸せ」を大切にしてきたこれまでの人生を聞いて…
出演者
【出演】高畑充希,木村多江,相楽樹,杉咲花,唐沢寿明,伊藤淳史
原作・脚本
【作】西田征史
音楽
【音楽】遠藤浩二

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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