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【格闘技】

山本美憂、デビュー戦飾れず 元アマレス女王の潜在能力見せるも…

2016年9月26日 紙面から

デビュー戦でRENAに敗れた姉の山本美憂(左)と、声をかける山本“KID”徳郁=さいたまスーパーアリーナで(北田美和子撮影)

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◇RIZIN

 ▽25日▽さいたまスーパーアリーナ▽観衆1万5011人

 女子レスリング元世界王者の山本美憂(42)=KRAZY BEE=がプロの総合格闘家としてデビュー。美女シュートボクサーとして人気のRENA(レイナ、25)=シーザージム=との5分3回戦に臨み、4分50秒、フロントチョーク(前方裸絞め)で一本負けした。

◆蹴りで流れ変わる

 試合には敗れたが、山本は総合格闘技家として高い潜在能力を見せた。互いに相手を警戒し、開始から2分以上も遠い間合いでにらみ続けた。最初に動いたのは山本だ。片足タックルが成功し、得意の寝技に持ち込んで、相手の顔に慣れないパンチを振り下ろした。ここまではペースを握っていた。だが、「想定外のこと」(山本)が起こった。

 マットに背中を付けたRENAの蹴り上げた足が、山本の顎の先端にヒット。体勢を立て直したRENAは、山本の首を抱え込んで締め上げた。山本は我慢し切れず左手でタップの合図。第1ラウンド終了まで残り10秒は遠かった。

 負けが決まって、山本は、リングサイドで応援してくれた父の郁栄さんや、弟でコーチでもある格闘家の山本“KID”徳郁ら山本ファミリーに抱えられるように控室に戻ると、落ち着きを取り戻した。「あの蹴り上げで集中力がポワンとどこかに行っちゃった。MMA(総合格闘技)の洗礼を受けました」

 だが、負けを引きずってはいない。「火が着きました。RIZINは私をとりこにしました」。蹴り上げられた時にできた顎のあざをさすりながら、42歳は幸せそうに語った。 (大西洋和)

 

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