横浜点滴殺人事件、3連休のため界面剤は死亡前3日間で混入か

2016年9月26日6時0分  スポーツ報知
  • 事件があった大口病院

 横浜市神奈川区の大口病院で、点滴に界面活性剤(界面剤)が混入され、入院患者の八巻信雄さん(88)が20日に殺害された事件で、八巻さんに投与された点滴袋が3連休初日の17日午前、4階のナースステーションに運び込まれていたことが25日、分かった。

 神奈川署特別捜査本部によると、同病院では通常、1階の薬剤部で翌日午前10時までに使用する患者全員分の点滴袋に氏名や日付を記したラベルを貼り、ヘルパーが各階に運ぶ。ただ、17~19日が3連休だったため、土曜の17日午前に、20日午前までの分が一括して搬入された。

 薬剤部では点滴は厳重に施錠管理され、薬剤師2人一組でラベル貼りをして互いにチェックしており、この段階での混入は困難とみられる。一方、4階では日付ごとに段ボール箱に入れて保管、使用する分をステーションの机の上や洗面台などに置いていた。17日夕以降、日中と当直の時間帯に看護師が2人ずつ勤務していたが、点滴袋は誰でも触れられる状態だった。

 特捜本部は、八巻さんの点滴が最後に交換された祝日の19日午後10時ごろまでの3日間に、何者かが界面剤を混入したとの見方を強めている。点滴袋や在庫に目立った穴や傷はなく、特捜本部は点滴と管をつなぐゴム栓から混入された疑いがあるとみている。

 この日、八巻さんが入院していた4階とは別フロアを訪れた男性によると、病院側から「ご迷惑を掛けておりますが心配しないでください」と、話されたという。

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