今度こそ 米に向け再出発、試験飛行本格化へ
国産初の小型ジェット旅客機「MRJ(三菱リージョナルジェット)」が26日、米国への移送に向けて愛知県豊山町の県営名古屋空港を離陸した。米国行きを試みるのは8月27、28両日に空調システムの不具合で、いったん離陸した後に同空港に引き返して以来約1カ月ぶり。開発を担う三菱航空機は米国を拠点にMRJの試験飛行を本格化させ、安全・環境性能の実証作業を急ぐ方針だ。
名古屋空港では26日午後1時半ごろ、白地に赤・黒・金色のラインが入った機体が滑走路を飛び立った。空港の展望デッキに集まった航空ファンらからは「今度こそ、ちゃんと飛び立って」などの声が聞かれた。
MRJはロシアやアラスカなどを経由し、数日中に米西部モーゼスレークの「グラント郡国際空港」に到着する予定。三菱航空機は天候など飛行条件に恵まれた同空港を拠点に、試験飛行を本格化させたい考えだ。【竹地広憲】