【格闘技】所、グレイシーに散る…藤田は引退表明!日本人エース候補はアーセンか
- クロン・グレイシーは身体能力の高さを見せ所英男の攻撃をかわす(C)RIZIN FF/Sachiko Hotaka
- クロン・グレイシーに敗れた所英男(C)RIZIN FF/Sachiko Hotaka
- RIZIN バルトのパンチが藤田にヒット(C)RIZIN FF/Sachiko Hotaka
◆RIZIN FIGHTING WORLD GP 2016 無差別級トーナメント開幕戦 ▽〇クロン・グレイシー(1回9分44秒 リアネイキッドチョーク)所英男● ▽〇山本アーセン(判定 2―1)才賀紀左衛門●(25日・さいたまスーパーアリーナ)
元“戦うフリーター”で現ジム経営者の所英男(39)が、メインイベントでヒクソングレイシーを父に持つクロン・グレイシー(28)=ブラジル=と対戦も、1回終了間際の9分44秒にリアネイキッドチョークで敗れた。
かつて“グレイシーハンター”と呼ばれた日本の元エース、桜庭和志(47)をセコンドに従えた所は、いきなりクロンの寝技に苦しめられた。桜庭のような飛び上がりながらの踏みつけを見せるも、最後は亀の状態から一瞬の隙を突かれ、タップアウトを余儀なくされた。
初開催された無差別級のRIZIN・GPトーナメントは、日本格闘技界に復帰したミルコ・クロコップ(42)=クロアチア=がミョン・ヒョンマン(31)=韓国=に勝ち、12月29日の2回戦でヴァンダレイ・シウバ(40)=ブラジル=との対戦をその場で決定させるなど、観客を魅了した。前身である「PRIDE」のヘビー級とミドル級の元王者同士の対戦となる。
トーナメント1回戦は、他にシモン・バヨル(28)=ポーランド=、グレコローマン世界選手権2度制覇のアミール・アリアックバリ(28)=イラン=が、ヒョードル軍のワレンティン・モルダフスキー(24)=ロシア=、イリー・プロハースカ(23)=チェコ=が勝ち上がった。日本代表枠決定戦でプロレスラー・藤田和之(45)に勝った元大関・把瑠都ことバルト(31)はエストニア人だ。負けた藤田は試合後、総合からの引退を表明した。この日、勝者になった日本人は女子のRENA(25)と村田夏南子(23)を除けば、山本アーセン(20)だけだ。
アーセンは山本KID徳郁(39)を叔父に持ち、格闘技センスと身体能力はピカイチ。この日は、タレント・あびる優(30)の夫でもある才賀紀左右衛門(27)と好勝負を繰り広げ、MMA2戦目にして初勝利を飾った。榊原信行実行委員長(52)は「若手の日本人選手に感謝したい」と総括した。フェザー級相当クラスながら、アーセンが経験を積みグラウンドでの決め技を体得できれば、メインを張れる可能性は十分。今後の成長に期待したい。(小林 久剛)