最新技術が続々 スマホで変わるスポーツ観戦

サッカーの試合をスタジアムで観戦しながら、スマートフォンでゴールシーンなどのリプレー映像も見ることができる新しいサービスが登場しました。
このサービスは、NTTとサッカーJ1の大宮アルディージャが25日夜、さいたま市のNACK5スタジアム大宮で行われたJリーグの公式戦から導入しました。
スタジアムには1万3000人余りの観客全員が同時に無線通信ができるWi-Fiの設備と、試合の様子を撮影する専用のカメラが設置されています。観客は、スマートフォンやタブレット端末にアプリをダウンロードするとゴールシーンなどのリプレー映像を試合を観戦しながら見ることができます。また、特定の選手をアップで撮影し続ける映像も見ることができます。
サポーターの男性は、「いまのプレーがファウルだったか、スマホですぐに確認できるので便利なサービスだと思う」と話していました。
さらにNTTと大宮アルディージャは、周辺の店舗と連携し、店のクーポン券や割引券を観客のスマートフォンの画面に表示し、試合当日に利用できる取り組みを始めました。この取り組みには30以上の飲食店が参加し、大宮アルディージャのチームカラー、オレンジ色にちなんだスパゲッティのナポリタンをそれぞれの店が名物として提供しています。
試合後、スタジアム近くの飲食店を訪れたサポーターの女性は「アプリでナポリタンのクーポンを見たので、お店にやってきた」と話していました。
NTTはことし7月、Jリーグとの提携を発表しており、地域活性化を前面に打ち出して、全国のスタジアムでWi-Fiによる通信サービスの事業を広げていきたい考えです。

最新技術が続々と

NTTは自宅にいながらサッカーのグラウンドに降り立ったような臨場感で360度の映像と音声を体験できる技術を開発しています。スタジアムに設置されたカメラで撮影した映像や音声をヘッドセットをつけた視聴者に配信する仕組みで、近く実用化します。
さらに、仮想の世界を現実のように体験できる「VR=バーチャルリアリティー」の技術を使った開発も進めています。キーパーになって相手選手のシュートを受けるかのような体験ができるもので、来月からサービスを始める予定です。
一方、プロ野球でも横浜DeNAベイスターズが、VRの技術を使って試合の様子や練習風景を球場にいるかのような感覚で見ることができる映像の配信を今シーズンから始めています。韓国のサムスン電子と開発したもので、横浜スタジアムでの試合のほか、バッティングや投球の練習などを360度見渡すことができる映像を自宅にいながら見ることができます。
技術の進展に伴って、スタジアムや自宅での新たなスポーツ観戦方法が広がり始めています。