どうぶつの森 (未完)
作者:琥珀色
これが初投稿です。何もわかりませんがよろしくお願いします、そしてこの小説は2年半前にすっぽかしたまま放置されたものを引っ張り出しております。つまり未完です。そして言葉がおかしいところもあると思いますが、宜しくお願いします。
誤字脱字、あるかもしれないので悪しからず。。。
どうぶつの森―冬空の奇跡―
『お客さん、雨、強くなってきただなぁ』
運転手の妙に田舎っぽい鈍りの入った声がこちらに質問を投げてきた。
「…そうだね」
適当に流した。
『お客さん名前は?』
名前を聞かれた。答える義理はない、そう言ってやろうと思ったが、さすがにそんなことは言える筈もなく。
「…風祭由姫」
答えた。
『由姫…めんこいなまえだぁねぇ』
こいつもか
「女じゃない。声も女っぽいけどそうじゃない。俺は男だ」
と、少し苛立ちぎみに答えた
『ありゃ!そうけぇ!悪かったなぁ!』
憂鬱な雨音に不釣り合いな、能天気な声が返ってくる。反省はしていないようだ。
『ところでよ、どこの村に行くんだっけかえ?』
この運転手。馬鹿にしているのだろうか。眠気が段々苛立ちに変わってきた。
「御浜」
『ん?』
「御浜村」
『あぁあぁ!そうだったそうだった!御浜村だぁな!』
なんだろう。もう苛立ちが呆れに変わってきた。
『お!雨も上がっただよ!』
窓から外を見ると丁度御浜村を一望することができた。
「綺麗なところだな…」
もうそろそろで着くだろうと思い、飲み物やら携帯端末やらをそれぞれリュックとポケットにしまう。
程なくして車は停車し、
『着いただよー』
相っ変わらず呑気な声がそう言ってきた。
「わかってる。今出る」
そう言って由姫は若干の倦怠感を覚えながら降車しタクシーを見送った。
そして正面の少しばかり年期のはいった役場を見据え
「ここ、か」
彼はそう言うなり役場の扉を一息で開けた。
「御浜村へようこそ!私は"ぺりこ"と申します、これからよろしくお願いしますね!」
と、妙に明るい挨拶を唐突にも投げ掛けられ、多少戸惑いながらも
「あ、はい。よろしくお願いします」
と、自分らしくない返事をしてしまった。
そして、間を置く暇もなく年配の老人が表れた。
「お主、何者か!尊敬する人物をのべよ!」
突然変な老人が変なことを言い出した
「…は?」
「1番村長、2番村長、3番村長、4番村長」
何を言っているんだ、このジジィは。
選択肢全部村長じゃねぇか。選ぶもくそもねぇだろうが。そう口をついて出そうになったが、寸でのところで留まった
「……」
そこへぺりこさんが駆け寄り、
「村長って答えてあげてください…コトブキ村長、次の村長選挙に力を入れているので…あの、お願いします…」
どうやらこの村長、
よほど今の役職が気に入っているのだろう。
だからといって選択肢全てに自分を入れるか?
普通は、1番村長、2番○○、3番△△、4番□□
とかいう並びじゃないのか?
しかしこの人のいうことも一応聞いておかなければ可哀想ではある、
そう思い
「村長…かなー」
棒ではあるが答えてみた
すると
「そうかそうか!やはりこのワシじゃよな!フォッフォッフォッ」
この喜び様である。
そして村長はこう続けた
「この御浜村はの、海からしか入れん洞窟があるんじゃよ」
そう言うと俺に外に出るように促され、村長もあとに続く。
「もう少し左の方じゃ…ったかのぉ?」
おい。
「あの、覚えてないんすか?」
「右の方じゃったかの」
コラ。
こいつは人の話を聞いているのだろうか。
「おお!あったあった、あれじゃあれ!」
ようやく見つけたのか、岩礁地帯の奥の方に指を指した。
確かに洞窟らしき横穴が空いている
何かこう、探求心とやらをくすぐられるような気がした。
「お主!ええ…名前名前」
「由姫です」
由姫と初対面して出た最初の一言が
「尊敬する人物をのべよ」だった
この村長は名前を聞く前に自己アピールしまくりで名前を聞かなかったのである。
そして今ごろになって名前を聞いてくるなんてと思いつつ話を聞く由姫であった。
~1時間後~
「…長かった……」
あの後一時間も自伝やら何やらを散々聞かされ洞窟の事など露知らずといった様子だった。
「お疲れさまです、由姫さん」
横からふわりとした声が自身の体を通り抜けたと思ったら冷たいものが突然頬に当てられ
「ヒュイッ!?」
などという至極恥ずかしい声を出してしまった。
「す、すみません!ちょっと驚かせようとしたかったんですけど…やり過ぎちゃいましたか?」
ぺりこさんが申し訳なさそうに俺の顔を覗き込む。
「あ、あぁ…いえ、別に、大丈夫です、少し驚いただけですから」
内心冷や汗だくだくだった。
「あの、よろしいでしょうか、その…横」
「あ、大丈夫ですよ」
「ありがとうございます、では、失礼します」
そう言うと由姫の隣にゆっくりと腰を下ろした。
役場の者が勝手に外に出て良いのだろうかと疑問に思ったが
「この時間、滅多に人は来ませんし、村長にも許可はいただきましたよ」
その疑問は即座に解消された。
「俺に、何か用っすか?」
「あ、はい!こちらです」
すると彼女はおもむろに鍵を取りだし俺に寄越した。
「これ、家の鍵です。詳しいことはたぬき商店のたぬきちさんに伺ってくださいね?」
そういえば、まだ鍵を貰っていなかったことを思いだし、受け取って礼をした
続きにたぬき商店に行くように言われた。
由姫は立ち上がり、地図を確認しつつ、そのたぬき商店とやらに出向くことにした
「あ、それと!」
「はい?」
まだ何かあるのだろうか?
「コトブキ村長、村長選挙期間が終わるまで、恐らくあの調子でしょうから、何か言われたりされたりしても、とりあえずは上手く流してくださいね?」
村長に対しての釘打ちといったような内容の説明を受け、今度こそ出発することができた。
「頑張ってくださいねー!」
後ろからぺりこさんの声が聞こえる
「頑張ってください、ねぇ」
一呼吸置き
「はぁぁーーー、めんどくせぇーー」
口を呟きながら夕暮れの村道を歩くのだった。
しばらく歩いていると猫の獣人を見つけた。
軽く会釈だけして足早にたぬき商店とやらを目指す。
「えーっと。地図によるとここらにあるはず…」
地図を広げたまま辺りを見回す。
「あれか」
白い看板に赤い文字で『たぬき商店』と書かれてある。
見た目は古ぼけた、これまた田舎にありそうな駄菓子屋を連想させられた。
辺りは薄暗くなり始め、極端に間隔の空いた街頭のようなものが点灯し始める。
ここに来る道中いろんなものを見た。
白い狼の獣人、青い猫の獣人、
白い像の獣人、他にも色々見た。
釣りをしている獣人や鬼ごっこなどをしている獣人たち
夕暮れというのに元気だなと強く印象づけられる光景だった。
そんな感傷に浸りつつたぬき商店の扉を開けた。
「すみませーん、お邪魔しますよー」
恐る恐るとはいかないまでも、多少の警戒はしつつ入っていく。
すると突然、真横から獣人がやって来るなりこう言った。
「いらっしゃいだなも!今日は限定商品を入荷したんだなもよ!」
等とものすごい勢いでセールストークを始めるたぬきが一人。
放っておくとめんどくさそうなので話を切ることにした。
「あの!俺、ぺりこさんからたぬき商店のたぬきちさんに家の鍵を渡してもらえってことで来たんですけど…」
そんなことを聞くなり
「…なーんだ。そんなことなら早く言ってほしいだなも」
と、物凄くテンションを落として店の奥の方へいってしまった。
俺の鍵を寄越せコラ。
奥でごそごそと何かを探す音が聞こえる。
するとエプロンとおぼしき物をもってこっちに歩み寄り
装着された。
機動戦士エプロンとでも言わんばかりにそのエプロンのポケットには多彩な道具やメモやらが装備されており、フルアーマーエプロンとも言えそうなそれは確かな重みがあった。
「今日はもう遅いし、うちに泊まってくと良いだなも。明日は風祭さんにバイトをしてもらって、頭金の一万ベルを稼いで貰わなくちゃだしね」
こいつ今なんて言った
「お前今なんて言った」
「?」
気づいたら口に出てしまったようである
勢いでごまかし、その場は乗りきった。
夕飯をもらい布団までかしてくれた。
中々良い奴なんじゃないか?
そう思いつつ彼はただ深い暗闇に落ちていった。
翌日。朝早くに布団を剥ぎ取られた。
「さぁさ、朝なんだなも!起きるだなも!」
春の中旬、今朝はまだ少しだけ寒く感じた。
渋々目を覚まし、店の方にある時計を確認して驚いた。
4時半…
まだ六時なら今朝の清々しい風と太陽を浴びつつコーヒーをいれるというような想像はつく筈だが、4時半ともなるとさすがにキツい。
そんな感じで困惑していると
「開店するための準備の時間を考えたら、当然の時間だなもよ」
「…わかりましたよ」
「そうと決まったら早速朝ごはんだなも!」
意宇や否や俺は居間の方へ肩を掴まれ押されていった.
「随分と質素な」
彼は食べながら愚痴を呟いた
それもそのはず、ここの朝ごはんは
白米、のり、納豆、味噌汁である
その味噌汁の具も少なかった
ワカメだけである
すると向かいから
「仕方ないんだなも、まだお店小さいから色々大変だなも」
色々大変なこともあるものだ
~数分後~
飯は食べ終わり片付けをして背伸びする
「ふぅ、あとは店の準備だな」
一人そんなことを言っていると
「お店の窓拭きと、お店の周りにお花を植えてきてほしいだなも」
「花、ですか」
「花、だなも」
『花、ねぇ』と呟きながら表へと向かう。
作業は数分で終わった。
楽だと言えばそうなる。
店に戻ろうと後ろを振り返って少し驚いた。
真ん前に自転車がおいてある。
自転車に対してではなくその荷台に積んである荷物の量だ。16箱はあるんじゃないかと、しかも一段目がハニワとか。
趣味を疑うわボケ!
「まさかこれ全部?」
「そうだなも」
「えぇ…」
「さぁーさ!乗るだなもよ!」
「マジかよ」
「時は金なりっていうだなも!さぁ行ってらっしゃいだなもー!」
なんていう会話があって、居間俺は宅配をしている
「えーと?まずは…ブーケってやつのとこか」
路肩に止めた自転車のサドルの上に地図を軽く広げて場所を確認する。
この道を道なりに進んだところの曲がり角を左に曲がり直進し、約50mの場所にその家がある。
まずはその家に行き荷物を渡す。
玄関についたがインターホンがない
戸にはドアノッカーがついている
コンコン、とノックして
「ブーケさーん、お届け物でーす」
と、コンマ1秒かからず戸が物凄い勢いで開き、
「やっときたチェキ!」
と、やたら元気な声で抱えていた届け物をふんだくって部屋に戻っていった
戸は開きっぱなしで、中で荷をほどいている。
そしてそのまま生着替え
「…」
とりあえず観察することにした
すると何を血迷ったか、ブーケという獣人はパンツまで脱いで完全な素っ裸になっている。
そろそろ声をかけてみる
「あの、戸は閉めないんですか?」
しかし彼女はあろうことかこういった
「別に良いの、どうせ下着から全部発注してるんだし、今全部着ちゃうから」
『♪』をつけんばかりのテンションでそう返答してきたものだから、こちらも少し動揺してしまう
(こいつ、恥女なのか)
~三時間後~
「ここが最後か」
あの後、アポロ(鷲) ブンジロウ(狼)
ナイル(猫)
と、色々回ってラスト二つと来た。
他の家より大きな庭がある。
家側に生えている木の木陰に
依頼主であろう綺麗な狼がいる。
「あのー、ビアンカさんにお届け物です」
するとその綺麗な狼は
「鍵は空いているから、中に入れておいて頂戴」
と、透き通る声でそう言った。
「わかりました」
と、家の中へ向かおうとしたときに
「おたく、新入りでしょう?」
と、引き留められた
「あ、はい!今日この村に引っ越してきました!」
と、無駄にテンパってしまった。
恥ずかしそうにする彼をよそにその狼は
「緊張しなくてもいいのよ?ここは特別何もないところだけど、楽しんでちょうだいね?」
と、優しく声をかけてくれた。
その時、何か暖かい気持ちになった。
~数時間後~
バイトが終わって、たぬきちに明日の事についての話も聞いた。
あとは家の鍵を貰って帰るだけだった。
「あ、そうだなも」
「はい?」
「これ、鍵だなも」
そう言って渡された鍵は2つだった
「え、何で2つ?」
「わりと綺麗で広いお家の鍵だなも、地図に書いておいたから好きな方に住むと良いだなもよ」
言いながら地図を広げて見せてくれた。
川の近くと海の近くに建っている。
川の方は割かし小高いところに建っていた。
海の方はというと、
結構近くに建っていた。
津波来たら終わりじゃないかと思いつつ、川の方を選び、帰路についた。
別の家の鍵は、明日にでも返してくれれば言いと言われた。
「今日はなんか疲れたな…」
初夏の夕方6時は割と明るく、まだ遊んでいる獣人たちもまばらにいる。
彼は早朝からの長時間バイトを成し遂げ、家の前まで辿り着いた。
腹が減った。が、食うものは何もなく、疲労かどうかは知らないが倒れ込むようにして寝てしまった。
翌朝
何か美味しそうな匂いにつられて目が覚めた。
芳ばしい香りに味噌汁の匂いがする
。眠い目を擦りながらキッチン方へと向かうと、そこにはビアンカがいた。
「あれ、ビアンカさん。
…何でここに?」
ごく当たり前のように朝飯を作っている彼女にそう質問する
「あら、良いじゃない?お節介よ、お節介」
テンポの良いしゃべり方で簡単に言いくるめられそうになったがこちらとて勝手に上がられたことに対して疑問があるので引かない。
「いやいや、お節介で何で俺の家がわかったんすか?しかもその食材だって俺持ってませんけど」
少し強めに言ってみた。
「…悪かったかしら?見てたわよ?貴方帰りにフラフラしながら歩いてたじゃないの、それに家の前で倒れちゃって」
「起きたのは自室の中ですが」
さらに強く言う。すると
「運んであげたのよ、サリーちゃんに手伝ってもらったわ」
え
「貴方汚れてたし、服から出てるところだけ拭いたわよ。」
冷や汗が滲み出てくる。
「貴方もう少し体力鍛えないといけないわね」
グサッ
最後まで言われ、しかもそれが正論であったために何も言い返せなかった。
そして恥ずかしさのあまりその場から逃げて自室に籠った。
「あら可愛い」
「出来たら呼びにいくから、おとなしくしていなさいよー?」
何か子供扱いされているようで腹が立つ。
が、俺も子供じゃないので
「わかってますよ!」
と、やけくそ混じりにそう叫んだ。
「…ご馳走さまでした」
と、朝飯を全て平らげてお辞儀をする。
「フフ、お粗末様です」
彼女は割と嬉しそうにそう返した。
朝食はほうれん草のごま和えと焦げひとつ無い綺麗なだし巻き玉子。
豆腐とワカメに玉ねぎの入った味噌汁など。とても和風な感じだった
「貴方結構がっついて食べてたわね?」
彼女がにこにこしながら聞いてくる
「…悪いですか?」
「悪くないわよ?むしろ嬉しいわ、私の作った料理をそんな風に食べてくれるなんてね」
「だって、美味かったし」
事実味はかなり上出来なもので美味しかった。
容姿も良い料理も上手いと、ここまでは良いが果たしてこいつの家はどうなのだろうか。散らかし放題ではなかろうかと、やたら気になり始めた俺はこう質問した。
「明日、あなたの家にいっても良いですか?」
するとすぐに
「ええ、良いわよ?いつでもいらっしゃいな」
またにっこりしてそう答えたのだった。
その後、俺が着替えるまで話し相手になってくれた。クールビューティーな外見とは裏腹に、彼女は案外可愛い趣味を持っていたりと色々話してくれた。
そして俺は俺でこの村に越してきた経緯などを話した。
俺が以前住んでいたところでいじめや何やらで人を信じることが出来なくなったというものだった
彼女は俺の話を側で聞いてくれていた。
単純に、ただ単純に嬉しかった。
しまいには泣いていた。
すると彼女は自信の胸へ俺の顔を埋めさせた。
「辛い思い出を話させてごめんなさい」
その後もしばらく泣き続けた。
彼女はずっと頭を撫でてくれた。
「ほら、もう泣かないの 男ならしゃんとしなさいな」
彼女は撫でながらそう言ってきた。
「…わ、わかってますよ、そのくらい」
と言い、彼女から離れて座った
「…」
気恥ずかしさで出る冷や汗が滝のように溢れ出す
「た、たぬきちさんのとこいってきます!!!」
そう言って玄関を恐ろしい勢いで飛び出したが、
「!?」
刹那、小石に足を取られ転んでしまった。
「あらあら、あらあらあら!大変じゃないの!」
「な、いいですって!転けただけだし!!」
かくも恥ずかしい一日のはじまりであった。
「どうしたんだなも?めがあかいだなも」
「ちょっと夜ふかししてしまって」
朝っぱらから嫌なところを突かれた
こうしてまた1日、そしてまた1日と時が進む。
ここ最近は特に目立つ出来事もなく
順調にバイトもこなし、同時に金も支給され、だいぶ生活が豊かになってきた。
8月20日、正午。
コンコンと扉をノックする
「あら、いらっしゃい 来てくれたのね、さぁ上がって頂戴」
ビアンカさんの家に遊びに来た
今日はそよ風が吹いている。
幸い炎天下ではないので過ごしやすい陽気だった
余談通信許諾されました
タイトルに申したとおりこの作品(作品と呼んでいいのか)はここまででぷっつり途絶えて約2年半です。
続きはと言いますと、多分書けないかもしれません。
そしてこんなつまらないものにお付き合いしていただいた方々。どうもありがとうございます。
この手の小説はその場その場の妄想をつらつらと書き留めたものでございまして、皆々様程の発送や文字の使い方は持てませんし、中学のテストも29点止まり、友達もいませんでしたが、そんなボッチが高校に上がってしばらくした頃に書いたものです。
この出来の悪いしかも未完なこの小説と呼んでいいかわからないものですが。
これが初投稿ということになります。また暇があれば何か別のものを書こうかなと思っております。
余談通信終了
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