ノーベル文学賞、最有力は村上春樹氏=英ブックメーカー

 ノーベル文学賞は今年、村上春樹(67)の名を呼ぶだろうか。

 英国のブックメーカー(賭け屋)「ラッドブロークス」は、来月ノーベル文学賞を取る可能性が最も高い候補として、日本の村上春樹を挙げた。19日の時点で村上春樹の配当率は5倍。ケニアの作家グギ・ワ・ジオンゴ(7倍)、米国の作家フィリップ・ロス(8倍)を抑えている。昨年、このサイトでトップになったベラルーシの女性作家スベトラーナ・アレクシェービッチは、実際にノーベル文学賞を取った。

 ノーベル賞委員会が公式ホームページで受賞者発表スケジュールを公開したことに伴い、文学賞の行方にも関心が集まっている。同委員会は、来月3日の医学生理学賞から始まって、物理学賞(4日)、化学賞(5日)、平和賞(7日)、経済学賞(10日)の受賞者を順次発表する。文学賞の発表は10月6日になるものとみられる。

 ここ数年ノーベル文学賞候補に挙げられている村上春樹は、『ノルウェイの森』などの初期作が英米圏や欧州で翻訳出版され、世界的に人気を集めている作家だ。韓国でも、1990年代に『ノルウェイの森』『海辺のカフカ』などが翻訳出版され、春樹シンドロームが起きたこともある。

 村上春樹が今年の受賞者に決まれば、日本は68年の川端康成、94年の大江健三郎に続いて、3人目のノーベル文学賞受賞者を生み出すことになる。しかし、受賞を確信するのは時期尚早、という意見もある。14年には、ラッドブロークスで第5位にすぎなかったフランスの作家パトリック・モディアノがノーベル文学賞を取っている。当時も、村上春樹は2年連続で最有力候補に挙げられていた。

 現在第2位のグギ・ワ・ジオンゴは、アフリカ文学を代表する作家だ。彼は20日、土地文化財団が主管する「朴景利(パク・キョンリ)文学賞」の第6回受賞者に選ばれた。第3位のフィリップ・ロスは『Everyman』『ダイング・アニマル』などを書いた作家。なお、韓国の詩人・高銀(コ・ウン)は配当率33倍で同率11位となっている。

ぺク・スジン記者
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  • ▲英国のブックメーカー「ラッドブロークス」が挙げた、今年のノーベル文学賞の有力候補。左から村上春樹、グギ・ワ・ジオンゴ、フィリップ・ロス。

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