韓国の主力輸出企業、悪材料重なり一転足かせに

韓国の主力輸出企業、悪材料重なり一転足かせに

 回復の兆しを見せていた韓国の輸出が予想外の3つの悪材料に直面している。サムスン電子の「ギャラクシーノート7」のリコール(回収・無償修理)、現代・起亜自動車のストライキ、韓進海運問題による物流混乱という大波が押し寄せている格好だ。

 昨年1月から過去最高の19カ月連続マイナスとなった輸出は、8月にようやくプラスに転じたが、9月に悪材料が重なり、既に輸出は低迷傾向だ。さらに中国の景気低迷など海外の悪材料も依然存在しており、今年下半期の輸出戦線全体に暗雲が立ち込めている。

■9月1-10月の輸出、3.6%減

 韓国の産業通商資源部(省に相当)と関税庁によると、9月1-10日の輸出は135億3100万ドルで、前年同期を3.1%下回った。しかし、これは3つの悪材料が反映される以前の数字だ。

 ギャラクシーノート7のバッテリー爆発事故をめぐっては、サムスン電子が2日に全面リコールを発表し、問題が収拾されるかに思えた。しかし、米連邦航空局が8日、同製品の航空機内での使用中止を勧告し、9日には米消費者安全委員会が「使用中止」を求めたことで波紋が拡大した。韓国の携帯電話端末輸出は、9月1-10日に前年同期を21.3%下回った。輸出用のギャラクシーノート7は戦略機種の当初生産分で韓国での生産割合が高いという。サムスン電子が米国に輸出したギャラクシーノート7は100万台で、うち40万台が慶尚北道亀尾工場で生産されたものだった。さらに、ギャラクシーノート7の世界販売が打撃を受ければ、完成品だけでなく、関連部品の輸出も連鎖的に減少しかねない。

金承範(キム・スンボム)記者
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