2016年09月23日更新
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読書をするのであれば文庫本、映画鑑賞ならDVDなど、それらの物を1つの本棚に納めた部屋は家族や訪れるゲストの心も自然と集まる場所となります。今回は眺めるだけでワクワクしたり心が穏やかになるような本棚を作りたい方向けに、ブックカフェから素敵な本棚アイデアと収納上手になるコツをご紹介します。
読書好きな方なら、たくさんの本が並ぶ大きな本棚は憧れですよね。とはいえ、あまりの本の量に粗雑でまとまりなく見えてしまう本棚が多いのはなぜでしょう。文庫本や色とりどりのハードカバーブック、写真集に雑誌など、本のサイズが様々である事が原因なのではないでしょうか。
幅や厚さ大きさの異なる本を美しく、機能的に収納出来る本棚を家に合わせたサイズにDIYし、これからご説明する収納ルールを守れば、スッキリとしたプライベートなライブラリー”魅せる本棚”を作る事が出来ます。では本棚を作る際のポイントと本を収納する際のポイントをチェックしてみましょう。
市販の本棚の場合だと棚板の奥行きが深すぎて文庫本などを陳列した場合、無駄なスペースがうまれます。既に本棚をお持ちの方や購入を検討された経験のある方ならご承知の事だと思います。スペースがあるからといって2重陳列などをしてしまうと、ホコリを呼ぶ原因にもなりますし、何より読みたい本が探しにくいというデメリットがあります。見た目も美しくありませんので、奥行きは手持ちの本のサイズが収まる深さ丁度に設定をしましょう。
奥行きのお話を先にしましたが、高さについては本を収納した際にハンドモップと可能であれば掃除機の先端が入る程度のスペースは確保しておいた方が、掃除や本の手入れがスムーズになります。棚板を取り付け、固定する際に手持ちの蔵書の高さにあわせてそれぞれの棚板の高さを不均一にする方法も有効です。
本棚は基本的に重量のある本を収納する為の棚ですので、ある程度の強度が必要となります。使用する木材の厚さは最低18mm以上である事、幅についてはあまり欲張って長く設けてしまうと本の重みでたわみが出てしまう可能性がありますので気持ち短めに、本の収納量が多い場合は2つ、3つの本棚を並べて金具で固定する方法をおすすめします。パイン集成材やシナのランバーコア合板などは安価で無垢材を使うより扱い易く、なお強度も保てると思われます。
ガラス戸付き本棚など、扉のついた本棚を作る場合は、完全に密封をせずに棚内で換気が出来る様に少し隙間を設けるなど通気口を意識しましょう。密封してしまうと湿気が溜まりカビなどの要因を作ってしまいます。ホコリが溜まるのを避ける為に本棚にカーテンを付ける場合も同様で、レースなど通気性の良い素材が好ましいです。
カーテンの長さも天井から床までにすると、目線が上にいくことにより、天井が高く感じられ部屋を広く見せる効果があります。同様に本棚も壁に面して天井から床まで設置する事によって収納量が増えるだけでなく、部屋に広がりをもたせる事が可能になります。
ただ、先にもご説明をしたとおり棚板の奥行きを深くとるのはNG!奥行きが深いと確実にスペースを消耗し圧迫感を与えるため部屋が狭く感じでしまいます。リビングルームの中央に大きな本棚を配置し、大人は上段、低い場所には子供用の本を並べれば、家族が集い会話とアイデアを生む暮らしの中心である本棚となります。
本棚自体の耐久性はもちろん、大切に保管したい本を守る意味でも、本の下面が触れる棚板はヤスリなどで滑らかにした後、塗料を施した方がベターです。
木材ではなくスチール製本棚を選ばれる方は湿気が籠らないタイプのデザインをDIYする事を強くおすすめします。木材とスチールのコンビの本棚もモダンでDIYerには人気ですよね。
シェルフ全体を本で埋め尽くしてしまうのではなく、あえてスペースを設ける方が見た目が美しいです。目は本棚に陳列された活字を負います。目を休める意味でも適度な休憩スペースを作る事が大切です。
縦ばかりに本の陳列をするのではなく、洋書や写真集の横ロゴなどは魅せて収納したいですよね。横向きにして積んだ本を両サイドに並べブックエンドとして飾る方法も一般的な収納テクです。ただし、あまり高く横向きに積んでしまうと本の傷みの原因になりますのでご注意を。
本を保管するには低温で湿度が少ない環境を作る必要があります。本棚を配置する場合は直射日光や激しい温度差がある場所は避けるように心掛けましょう。窓際に配置したい場合は、裏板がないエアリーなタイプの本棚にする事で本の老化を防ぐ事が出来ます。ただホコリが溜まりやすいので掃除は頻繁にしましょう。
1mmの乱れもなく一律に並べられた物は本ではなくとも少なからず圧迫感を生んでしまうものです。本の高さをあえて揃っているところと、そうでないところとをランダムに作り、ラフ感を出す事で窮屈さのない良いバランスで陳列出来ます。
背板をタッチするまで本を押し込み収納をする方もいらっしゃいますが、出来れば棚板の表面ギリギリのラインで本を揃え並べるイメージで陳列をした方が見た目も洗練され、読みたい本もパッと取り出しやすくなります。
せっかく満足のいく本棚が完成したとしても、ホコリの被った本をそのまま戻して収納をしてしまっては本の耐久性の為にも良くありません。今まで使っていた本棚やダンボールからそのまま本を移動させるのではなく、天気の良い日に一度ダイニングテーブルなどに本を広げて乾燥をさせ、ホコリを取り除いてから新しい本棚にお引越しをしてあげましょう。
工程は至ってシンプルですが、唯一タボ処理の仕上がりが出来の良し悪しを左右します。この基本形さえマスターすれば、棚板の幅と高さをかえて、いくつかの本棚を繋げる事で収納力のあるシステム本棚も簡単に作り出せます。まずは設置場所の寸法を把握しラフスケッチ(設計)からはじめましょう。
【道具・材料】
・電動ドリルドライバー
・丸のこ
・サンダ-又はサンドペーパー
・ダボ用のこぎり
・メジャー、鉛筆
・塗料
・ビス
・木工用接着剤
・ダボ
1木材をラフスケッチ通りカットした後、サンダーで木面を滑かにし下地処理をしておきます(塗料を施す際の出来上がりが違ってきますのでムラなく念入りに)。
2側板の外側に、棚板の設置位置を墨付けします。そして側板にダボ穴加工を2カ所ずつ(貫通はさせない)図の様に施します。
3さっそく側板に棚板を上から順番に木工用接着剤で固定し、ダボ穴からビスを打ち込みます。その際側板と棚板が垂直になるよう意識し固定して打ち込んで下さい。
4本体の組み立てが終わったらタボ処理をします。ダボに木工用接着剤をつけてビスが隠れるようにダボ穴にはめ込みます。ダボが飛び出た部分は”あさりなし”のダボ用のこぎりでカットします。
5サンダーをタボ処理した部分と本棚全体に軽くかけます。
6木工用接着剤を本体の裏面に塗り、4mm厚程度の合板を裏板として角をあわせるようにおいてから細い釘で固定して下さい。
7最後に本棚のはかま部分を取り付けて、部屋の巾木より高くする事で本棚を壁にピタッと設置する事が出来ます。
奥行の浅い棚をおすすめしておりますが、奥行の浅い棚はしっかりと固定をする事が大切です。L字金具などで壁や床に固定をしてしまえば倒れる心配もありません。また、天井から床までにピッタリとはみ込めるサイズの本棚に仕上げれば、本棚と床の間にストッパーを設ける程度で強度がアップします。
片付けが苦手な子供でも思わず本を入れてみたくなる、取り出してみたくなる様なユニークな本棚です。本棚の裏側にベットスペースを確保、ベットルームにプレイべートな空間と本やおもちゃの収納が同時に実現した本棚。上級者向けDIY実例です。
大人用の本棚が配置されているリビングルームのキッズコーナーに設置し、子供と一緒に読書の時間を楽しみましょう。本の読み聞かせも大事ですが、両親が読書を楽しむ姿を見て子供から自主的に本に手が出るようになると良いですよね。
【道具・材料】
・電動ドリルドライバー
・丸のこ
・サンドペーパー
・メジャー、鉛筆、三角定規
・自然系塗料
・ビス
・木工用接着剤
・クランプ
・設計図のカットリスト
→https://drive.google.com/file/d/0BwzsUHfgoBGpYUI0YXk3T1RtOVk/view
1まずはカットリストを参考に木材をカットして、固定はせずに組み立てをして形を確認して下さい。
2つぎに棚板2枚と底板1枚を固定する側板部分にダボ穴加工をしておきます。
3設計図に従いダボ穴からビスを打ち込みハウス型を作ります。基本形と同じ要領でタボ処理して自然系塗料を施して完成です。
トイレやキッチンなどの狭い場所にも設置出来るタイプの本棚。週替わりで読みたい雑誌や本を頻繁に入れ替える(吊るし替える)事が出来て便利です。
ゆっくり落ち着けるベッドルームには低めの本棚で、寝る前の時間を大切に過ごしてみましょう。音楽スピーカーをブックエンド替わりに使ってみても良さそうですね。
【道具・材料】
・電動ドリルドライバー
・丸のこ
・サンドペーパー
・メジャー、鉛筆
・お好みの塗料
・ビス
・木工用接着剤
1厚みが2種類の合板を使い、中段の側板と背面をビスで固定します。
2塗装した棚板に墨付けをして、側板を木工用接着剤で仮留めしてからビスできっちり固定します。
3いくつかの棚板を作り組み合わせたら完成です。
ヘリーボーンの床が壁に、数えきれないほどの本が入った壁面本棚が天井と床に、まるでだまし絵の様な不思議な雰囲気のカフェですよね。今にも本の香りがしてきそうです。
ついつい時間を忘れて居座ってしまいそうになるブックカフェ。部屋の中心となるオリジナル本棚をDIYして手に入れれば、ゆったりとした時間が流れはじめます。是非お試しを!
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