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【首都スポ】

女子7人制ラグビー 14歳大器現る 松田努さんの次女・凜日が荒馬継承

2016年9月24日 紙面から

ダイナミックなランニングフォームは父・努さんとうり二つだ=熊谷ラグビー場で(大友信彦撮影)

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 リオデジャネイロ五輪の10位から、2020東京五輪では金メダル獲得を目指す女子7人制ラグビーに待望の大器が現れた!! 今月15〜17日の女子セブンズユースアカデミー(埼玉・熊谷ラグビー場)に、最年少で参加した府中市立第八中3年、14歳の松田凜日(りんか)。元日本代表FBで、キャップ43を持つ松田努さん(46)の次女だ。50メートル走6秒66のスピードはすでに女子のトップクラスに達している荒馬ガールは、18歳で迎える東京五輪での金メダル獲得を誓った。 (文・写真=大友信彦)

 スパイクが芝をかむと、大きなストライドで豪快に加速する。

 16日、女子セブンズユースアカデミーで、荒馬を思わせるフォームで芝を駆け抜けていたのが、松田凜日だった。迫力満点の豪快な走り。そう、凜日は、元日本代表FBで、トップリーグ最年長出場&トライなど数々の記録を持つ松田努さんの娘なのだ。

 「いずれ、間違いなく出てくるね」

 「スケールが桁違いだね」

 そんなつぶやきを聞いたのは、2年半前の14年5月、神奈川県海老名市で開かれた海老名市ガールズラグビーフェスティバルの関係者席でだった。中学生になったばかりの凜日は、東京都スクール選抜の一員として出場し、タックルしてそのままボールを奪って独走トライを決めるなど上級生の中で大暴れ。中学生の部のMVPを獲得したのだった。それから2年半。さらにスケールアップして、サクラセブンズの未来を担うアカデミー生となっていた。

 ラグビーは小3のときブレイブルーパス府中ジュニアで始めた。

 「お父さんに『やってみるか』と言われてやってみて、トライできたのが楽しくて」

 そこからは「徒競走では常に1着」という豪脚でみるみる頭角を現した。ほめられるたびに必ず聞く「父譲り」のひと言を自然体で受け流す。

 「お父さんソックリと言われても全然うれしくないし『カッコイイ』と言う人の感覚も全然分からない。トライを決めたと聞いても『へー』って感じ」

 とはいえ「ラグビーの専門的なことを聞くと教えてもらえるから助かります」と感謝するあたりは、良好な父娘関係の証明だろう。

 中学の部活では陸上競技に打ち込み、4種競技では中3で都の5位。50メートル走は6秒66。昨年からはアカデミー生として、年上のトップ選手たちと一緒に練習する機会が増え、食事面もトレーニング面も意識が変わった。努さんが主宰する女子練習会「松田塾」と女子チーム「ブレイブルーブ」(勇敢な雌オオカミ)も掛け持ちする多忙なラグビー生活だ。

 「リオ五輪のサクラセブンズ(7人制女子日本代表)を見て、自分もこの舞台で戦うんだという気持ちが強くなりました。自分はスピードが武器だし、山口真理恵(ラガールセブン)さんに負けないくらい速くなりたい。目標は東京で金メダルを取ることです」

 女子ラグビー待望の大器が、舞台に上がる日はもうすぐそこだ!!

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 首都圏のアスリートを全力で応援する「首都スポ」。トーチュウ紙面で連日展開中。

 

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