メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

同期で7階の容疑者と被害者 寮で何が…

殺害された菅野恭平さんと上川傑容疑者が住んでいた社員寮=広島市南区で2016年9月24日午前5時20分、山田尚弘撮影

 広島市南区の自動車メーカー「マツダ」の社員寮で社員の菅野恭平さん(19)が殺害された事件。24日未明、同じ寮に住む同社社員、上川傑(すぐる)容疑者(20)が広島県警広島南署の捜査本部に強盗殺人の疑いで逮捕された。殺害された菅野さんと、逮捕された同期の上川容疑者の間に何があったのか。

 昨年に数カ月間、2人部屋で上川容疑者と一緒だった男性(19)によると、上川容疑者は気さくな性格で、仕事も休まず熱心に勤務していた。だが一方で、ギャンブルにはまったりブランド品を身に着けたりして金遣いが荒い面もあり、毎日のように夜勤明けにパチンコに通っていた。

 当時、上川容疑者の周囲で現金がなくなるトラブルが相次ぎ、男性も寝ている間に財布から5万円がなくなったという。上川容疑者は「知らない」と答えたが結局、男性は2人部屋の相手を代えてもらい、上川容疑者と縁を切った。男性は「だんだん周りの人も離れていった」と話す。

 また菅野さんが百数十万円を引き出していたとニュースで知り、同期の間では上川容疑者を疑う声もあったという。男性は「さすがに人を殺しはしないだろうと思っていた」と驚いた表情で話した。上川容疑者と菅野さんは同じ7階に住んでいたが、2人が親しかった印象はないという。

 別の同期入社の男性(20)は、上川容疑者を「人付き合いが良く友達が多い印象。とにかく元気なイメージ」とみていた。22日午後10時ごろ、寮7階の廊下ですれ違った時は変わった様子はなかったといい、「非常階段に普段、人がいることはなく、変な事件だと思っていた。まさか彼が捕まるとは」と肩を落としていた。

 期間工の男性(31)によると、事件翌日の15日朝、寮内の風呂場で同僚と事件のことを話していると、近くにいた上川容疑者が気にしている様子だったという。男性は「相当追い詰められていたのかもしれない」と振り返る。上川容疑者は身長180センチほどで筋肉を鍛え、「色黒で、はやりのダンスユニットグループが着るようなファッションをしていた」という。

 寮では24日朝、約400人の住人を対象に事件の説明会があり、同社の人事担当者は参加した50人に「非常に残念です」と話したという。【石川将来、山田尚弘】

毎日新聞のアカウント

話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. マツダ社員殺害 同期で7階の容疑者と被害者 寮で何が…
  2. 横浜・患者死亡 出勤の男性医師「信じられない」
  3. 交通事故 京都四条大橋、車が歩行者はね5人けが
  4. 交通事故発生状況 人身事故「ワースト1位」3割知らず 広報啓発の課題浮かぶ 県警の交通安全調査 /佐賀
  5. 東京・日比谷公園 イベント屋台で爆発、男性3人軽傷

編集部のオススメ記事

のマークについて

毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです

[PR]