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「手洗ったら水弾いた」、駒ケ根 水道水に灯油、市長陳謝

給水用の水を消火栓から採る市職員ら=駒ケ根市で

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 安心安全な水道水に灯油が混じる衝撃の事態に見舞われた駒ケ根市。杉本幸治市長は二十三日、市役所で記者会見し、「多くの市民にご迷惑をお掛けし、申し訳なく思う。復旧に全力を挙げる」と陳謝した。

 この日の朝、記者がいれたコーヒーは妙な味だった。薬と一緒に飲んだ水道水はのどに引っ掛かり、顔を洗ってもせっけんの泡立ちが悪い。

 市役所は、苦情が入ってから原因や影響の範囲をとりまとめ、市民への周知は二時間半後になった。この間、市役所内で「手を洗ったら水を弾いた」と驚く職員もいた。

 昭和伊南総合病院では、受水槽があるため午後一時ごろ油臭い水が出た。すぐ使用禁止にして市に給水車の手配を要請。それでも、約三十分は医療職が手洗いできない状況だったという。

 被害の範囲は天竜川の西側一帯の九千八百世帯。このうち、東側は県上伊那広域水道用水企業団からの配水に切り替えて汚染の影響を抑えた。

 だが、切石浄水場のタンクなどの洗浄が間に合わず、西側の三千世帯八千人は二十四日も被害が続く見込みだ。

 杉本市長は原因施設の具体名を明らかにせず、「大雨の影響で灯油流出に気付くのが遅れ、故意ではなかったと聞いている」とし、賠償請求などは今後検討するとした。

 (小沢伸介)

 

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