点滴交換から体調急変の約6時間に異物混入か

点滴交換から体調急変の約6時間に異物混入か
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横浜市の病院で、点滴に異物が混入され、入院中の88歳の男性が死亡した事件で、警察は、最後に点滴を取り替えてから、男性の体調が急変するまでの、およそ6時間の間に人為的に異物が混入された疑いがあると見て、殺人の疑いで捜査しています。
今月20日の午前5時前、横浜市神奈川区にある「大口病院」で、点滴に異物が混入され、入院していた八巻信雄さん(88)が死亡し、警察は殺人の疑いで捜査しています。

警察によりますと、八巻さんが亡くなる前日の19日午後10時ごろ、看護師が最後に点滴を取り替えたあと、20日午前4時ごろになって心拍数が急激に低下し、異常を知らせるアラームが鳴ったということです。警察は、このおよそ6時間の間に点滴に人為的に異物が混入された疑いがあると見て調べています。

また、警察によりますと、八巻さんは寝たきりの状態で、4階の病室でほかの患者5人とともに入院していたほか、当時病院内には看護師やヘルパー、それに警備員の合わせて6人が勤務し、このうち2人の看護師が4階の病室を見回っていたということです。病院は夜間は施錠され、警備員が出入りをチェックしていたということで、警察は病院関係者などから事情を聞くなどして、当時の状況を詳しく調べています。

7月と8月に病院でトラブル 横浜市にメール

横浜市によりますと、事件が起きた大口病院をめぐっては、ことし7月5日、「看護師のエプロンが切り裂かれる事案と、患者のカルテが紛失する事案が発生した」という内容のメールが市に届いたということです。さらに先月12日には、「病棟で漂白剤らしきものが飲み物に混入し、それを飲んだ看護師の唇がただれた」という内容のメールが届いたということです。

横浜市は、今月2日に行われた定期的な立ち入り検査の際に、病院の担当者に聞き取りを行い、今後、再発防止に努めるよう求めていたということです。