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小池都知事 豊洲歴代担当をバッサリ「無責任体制」

記者会見する東京都の小池百合子知事
記者会見する東京都の小池百合子知事
Photo By 共同 

 築地市場(東京都中央区)の移転先となる豊洲市場(江東区)の建物下に盛り土がなかった問題について、小池百合子知事は23日、定例記者会見で、歴代の担当部局トップが地下空間の存在を知らなかったことを「無責任体制」とバッサリ斬った。都からこれまで受けた内部調査の報告では、責任者が「特定できない」と説明。引き続き調査を行い、今月末に結果を公表するとした。

 「1週間のごぶさたです」。リオ・パラリンピックから帰国後初となる定例会見冒頭、笑顔であいさつ。早速、豊洲新市場を巡る“小池劇場”が幕を開けた。

 土壌汚染対策が議論された2007年以降の中央卸売市場長5人が都の調査に対し、地下空間の存在を知らなかったと話していることを認め、「これこそがガバナンスの問題。誰のお金でやっていて、誰のための市場なのか。無責任体制と言わざるを得ない」と厳しく批判した。都の内部調査に関しては「いつ、誰が、盛り土をしないように決めたのか。曖昧な部分を残している」とし責任の所在が明確でないことを説明。今月30日までに調査結果を公表する意向を示した。

 報道陣から小池知事自身が直接、過去の市場長や、盛り土なしの工事契約書に印鑑を押した石原慎太郎元都知事へのヒアリングの可能性を聞かれ「(最終)報告書を見て、足りなければ必要なことはしたい。報告書次第」と話し、先輩知事への“取り調べ”も辞さない構えを見せた。

 地下空間の工事決定時期に注目が集まるが、都幹部によると、豊洲新市場の建物下の空間は当初、盛り土の上に設置する高床式案が検討されていた。11年3月4日に豊洲の建設工事の基本設計について業者と契約を締結した際、地下空間に関する記載はなかったが、同年6月に完成した基本設計は、地下空間を設けることになっていたという。突然の計画変更となった空白の3カ月間に何があったのか。同年3月11日には東日本大震災が発生。都は更地の豊洲市場予定地で、液状化した地盤の砂が水とともに噴出する「噴砂」が一部で発生したことを認めている。また、都は被災者の受け入れに奔走するなど、これまで経験したことのない事態に陥っており、指示系統が崩れ豊洲市場の対応がおざなりになった可能性はある。当時の状況も含めた、真相究明が待たれるところだ。

[ 2016年9月24日 05:30 ]

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