青森市周辺でタクシー初乗り運賃の下限引き下げ

青森市周辺でタクシー初乗り運賃の下限引き下げ
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タクシーの初乗り運賃について、国が定めた金額より安い運賃での営業を認める判決が相次ぐ中、国土交通省は23日、青森市とその周辺の地域で運賃の設定を見直し、初乗りの距離を短くしたうえで、運賃の下限を小型車で490円に引き下げました。運賃の下限を引き下げるのは全国で初めてだということです。
タクシーの初乗り運賃について、国土交通省は、事業者の行きすぎた値下げ競争を防ぐことなどを目的に、全国11の地域で上限と下限を定めた「公定幅運賃」を設定しています。

一方、裁判で下限よりも安い運賃での営業を認める判決が相次いでいて、こうした状況などを踏まえ、国土交通省は23日、青森市とその周辺の地域で運賃を見直しました。運賃の下限は、小型車の初乗りの場合、これまで1.5キロまで620円だったのを、1.1キロ余りまで490円に引き下げました。

これを受けて、青森市内で最大手のタクシー会社が小型車の初乗り運賃を620円から490円に値下げしたほか、これまで小型車の初乗りが520円と下限より安い運賃で営業していたタクシー会社も490円に値下げしました。

国土交通省によりますと、公定幅運賃の下限を引き下げるのは全国で初めてだということです。一方、運賃を値下げする動きについて、タクシーの運転手で作る労働組合は「運転手の収入のほか、乗客の安全やサービスへの影響が懸念される」と指摘しています。