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【プロ野球】

工藤監督、痛恨継投 岩崎出し惜しみ、五十嵐投入裏目

2016年9月23日 紙面から

ソフトバンク−日本ハム 7回1死一塁、日本ハム・中田の2ランに渋い表情の工藤監督(ベンチ前列の右から3人目)=ヤフオクドームで(三笘真理子撮影)

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◇日本ハム5−2ソフトバンク

日本ハムが5連勝。0−1の2回に西川の2点打で逆転し、6回に陽岱鋼の適時打、3−2の7回には中田の2ランで突き放した。有原が自身の連敗を6で止めて11勝目。ソフトバンクは武田が3失点と粘れず、首位攻防戦で2連敗。

    ◇

 紙一重の攻防はソフトバンクが自滅するような格好で決着した。工藤監督は頭を抱えながら振り返った。「一番痛かったのは点を取った後に取られたところ」。先制した後の2回、1点差に迫った後の7回。接戦で繰り返し、流れを手放しては勝てるはずもなかった。

 より痛かったのは7回だ。前の回から続投した森福が1死から大谷に右前打を浴び、中田を迎えたところでベンチは五十嵐を投入した。前の試合まで、8登板で失点したのが4試合。この継投策が裏目に出る。不安定な右腕は、天王山で7打席連続無安打だった4番打者に痛恨の2ランを浴びた。

 ブルペンには今月から救援に回り防御率0・00の安定感を誇る岩崎もいた。工藤監督は「(28日まで8)連戦なので、何でもかんでも岩崎君とはいかない」と強調。その一方で「使わないわけではない」と1点差のままなら8回以降に登板させる可能性があったことも明かした。結果的に出し惜しみした形となり、最大の敗因につながった。

 7回の守備では、6回に代打で適時二塁打を放った明石を4年ぶりに外野(左翼)へ、左翼を守っていた中村晃を5年ぶりに中堅に入れた。攻撃面を優先した苦肉の策が追い詰められた立場を象徴していた。ソフトバンクが残り8試合で、日本ハムにM6が点灯。就任2年目で初めて自力優勝の可能性が消えた工藤監督は「一つも負けないつもりで戦うしかない。僕だけじゃなく、選手、みんなも理解している」と厳しい表情のまま言葉をつないだ。

  (山本泰明)

 

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