どんな世界でも「本番で普段どおり」が一番難しい。それでも彼女たちは、それができているのだという。
「結成して5年。いろいろな逆境を乗り越えていまがある。どんなにつらくても3人で支えあってきたから、何があっても大丈夫。そういう確信があるから、何事にも恐れずに平常心でやっていける。私たち、ライブ中でもお互いの顔を見合うことが多いんです。お互いの顔を見てると何を考えているのか、どういう状態かってわかる。だから大変そうだったら『大丈夫?』って目でメッセージを送るし、絶好調っぽかったら『調子よさそうだね』って感じで肩をポンッてしたりします」(YUIMETAL)
ライブはかなりの数にのぼる。いくらティーンエイジャーとはいえ、疲れることはないのだろうか?
「確かに体力は消耗しますが、それ以上に観客のみなさんからエネルギーをもらっています。それにその土地の食事をすれば復活!元気になれます。おいしいものとか変わったものとか、ね(と顔を見合わせる)。3人とも同じ意見だと思うけど、お気に入りはドイツのソーセージとポテト。ドイツはなんでもおいしかったので、これからごはん!っていうときの3人のテンションったらすごかったよね。私たち、海外ツアーではいつも食べすぎてしまうんです。でも、常に動いてるから消費しちゃうみたい」(MOAMETAL)
ロンドンは特別な場所
目の前にちょこんと座っているこぎつねの姉妹のような少女たちと話していると、大人なんだか子どもなんだか、強面なんだかかわいらしいんだかわからなくなる。でも、それこそが彼女たちの魅力なのだろう。正体不明、変幻自在。だからこそ、その一挙手一投足が気になり、彼女たちが進んでいく道を見ていたいと思ってしまう。