日中共同世論調査「重要だが印象よくない」
日本と中国で行われた共同世論調査の結果が発表され、日中双方とも両国関係が重要だと考えているものの、相手国の印象については「良くない」などと回答した割合が、日本ではおよそ9割、中国でも8割近くで依然高い水準となりました。
この世論調査は、日本の民間団体「言論NPO」が毎年行っているもので、12回目となる今回は、中国の「中国国際出版集団」と共同で、ことし8月中旬から9月にかけて行い、日中合わせて2587人が回答しました。
このうち、「日中関係は、重要か」聞いたところ、「重要である」「どちらかといえば重要である」と答えた人は、日本で70%、中国では71%でした。
一方、相手国の印象については、「良くない」または「どちらかといえば良くない」と答えた人が、日本で92%、中国で77%と依然高い水準です。これは去年と比べると、日本では3ポイントの悪化、中国では2ポイントの改善でした。
日本側の印象が悪化した理由は、沖縄県の尖閣諸島周辺で中国当局の船がたびたび日本の領海に侵入していることなどを挙げる人が増えたということです。
これに対し、「よい印象を持つ」と答えた人が複数回答で選んだ理由を見てみますと、日本側は、「留学生の交流などで中国人の存在が身近になっている」が、去年より12ポイント増え46%と最も多くなりました。また、中国側では、「日本人はマナーを重んじる」53%とともに、「日本は環境が美しく温泉などの観光地が多い」が52%と、いずれも5割を超え、留学生や観光客など民間交流を進めることが双方の印象改善につながることがうかがえます。
このうち、「日中関係は、重要か」聞いたところ、「重要である」「どちらかといえば重要である」と答えた人は、日本で70%、中国では71%でした。
一方、相手国の印象については、「良くない」または「どちらかといえば良くない」と答えた人が、日本で92%、中国で77%と依然高い水準です。これは去年と比べると、日本では3ポイントの悪化、中国では2ポイントの改善でした。
日本側の印象が悪化した理由は、沖縄県の尖閣諸島周辺で中国当局の船がたびたび日本の領海に侵入していることなどを挙げる人が増えたということです。
これに対し、「よい印象を持つ」と答えた人が複数回答で選んだ理由を見てみますと、日本側は、「留学生の交流などで中国人の存在が身近になっている」が、去年より12ポイント増え46%と最も多くなりました。また、中国側では、「日本人はマナーを重んじる」53%とともに、「日本は環境が美しく温泉などの観光地が多い」が52%と、いずれも5割を超え、留学生や観光客など民間交流を進めることが双方の印象改善につながることがうかがえます。
調査のNPO「直接交流が非常に重要」
世論調査の結果について、調査を行った「言論NPO」の工藤泰志代表は、現在の日本と中国の関係について「首脳会談などさまざまな協力が動き始めているが、東シナ海や南シナ海では考えに大きな隔たりがあり、信頼関係も十分に構築されているわけではなく、政府だけでは解決は難しい局面にいることを多くの国民が気づいている」と指摘しました。そのうえで、「中国で日本の印象改善が続く背景を見ても、国民の日本への訪問といった直接交流が明らかに影響しており、直接交流というのが非常に重要だということが改めて示された」と述べて、両国の間の民間交流を積極的に行うことの重要性を強調しました。