女性患者死亡 インスリンの過剰投与か 長崎

女性患者死亡 インスリンの過剰投与か 長崎
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先月、長崎県川棚町にある長崎川棚医療センターで、糖尿病の治療などで入院していた80代の女性患者が、必要な量の10倍のインスリンを投与され、その後死亡していたことがわかりました。センターは、死亡との因果関係は不明だとしていますが、遺族に経過を説明し謝罪しました。
長崎川棚医療センターによりますと、先月31日の未明、糖尿病などの治療で入院していた80代の女性が、血糖値を下げるインスリンを投与され、およそ8時間後に死亡しているのが見つかったということです。センターが詳しい経緯を調べたところ、20代の看護師が、本来より大きな注射器で、必要な量の10倍のインスリンを投与していたことがわかったということです。

センターでは、インスリンを投与する際、看護師が2人1組で確認することになっていますが、この看護師は1人で投与していたということで、調査に対し「インスリンの投与が初めてだったことを同僚に知られたくなかった」と話したということです。さらに、この看護師は、投与の前日の夜と当日の朝に行うことになっている血糖値の測定をせず、カルテには測定したように装った数値を書いていたということです。

センターは、インスリンの過剰投与と死亡との因果関係は不明だとしていますが、遺族に経過を説明し謝罪しました。会見した長崎川棚医療センターの宮下光世院長は「大変遺憾な行為だ。さらに調査を進め、再発防止に努めたい」と述べました。