先週、土曜日の朝に日経新聞を読んでいたら、こんな記事が出ていました。
日本は閣僚資産公開制度というものがあって、閣僚ら要人は就任時と退任時に保有資産を自己申告で公開します。
第三次安部再改造内閣で防衛大臣となった稲田さんは今回の入閣メンバーではトップの資産を持っている、という記事でした。
私はこういう記事を読むのが好きなので興味深く読んでいました。
日経新聞紙上では、閣僚だけではなく、副大臣や政務官まで紙面にびっしり記載されていたのですが、その中に、一人気になる議員の方がいました。
(引用:9/18付日本経済新聞朝刊より)
橘慶一郎復興副大臣です。
この人の資産内容は以下のように申告されています。
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土地・建物 4854万円
預貯金・有価証券 4333万円
借入金 38320万円
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資産が1億円近くあるのはいいけれど、借入金、つまり借金が4億円近くあります。紙面上にそんな議員はいません。飛び抜けた数字です。
私がこの数字を見た時の率直な感想は「大丈夫なの?」ということです。
資産を超過した多額の負債は、正常な政治的判断をする際に、障壁とならないのか、と心配してしまいました。
橘慶一郎復興副大臣のプロフィール
橘慶一郎氏は東大法学部卒の自民党所属衆議院議員です。初当選は2009年の富山3区で、第二次安倍内閣では総務大臣政務官を務めました。そして今回、復興副大臣となりました。
今回の資産公開で、橘議員の奥さんが東京電力の株を保有していることが判明し、復興副大臣が東京電力の株主とは何事だ、と指摘されたりしています。
<閣僚資産公開>復興相が東電株保有 副復興相も妻名義で (毎日新聞) - Yahoo!ニュース
私としては、600株ぽっちの東電株より、4億円の借金が気になります。
浮上する数々の疑問
この負債について、私はいくつも疑問が出てきてしまいます。
いったいなぜ、こんなに多額の負債を抱えてしまったのか?
この借入金はどこから借りたお金なのか?
返す当てはあるのか?
マスコミの方々には、東電株より借入金について質問してほしかったと思っています。
公開した以上は説明するのが適切では?
私はこの記事において、橘慶一郎議員の政治家としての資質を疑問視しているわけではありません。
しかし、これだけ負債が上回っていれば「これどうしたの?」と思う気持ちは当然のことです。
橘慶一郎氏は、資産負債を公開した以上は、この件について、国民に対してしっかりと説明をしていくのが適切なのではないでしょうか。
(すでに説明されていたらすみません)
閣僚資産公開とは?
首相や閣僚、副大臣、政務官らが就任時と退任時に本人、配偶者、扶養する子の資産状況を自己申告で公開する制度。地位を利用した不正蓄財を監視するのが目的で、現行制度は2001年に閣議決定した「大臣規範」に基づく。株式は銘柄と株数だけを公開し、ゴルフ会員権や美術品、自動車などの金額も表記しない。普通預金は公開対象外で、不動産は固定資産税の課税標準額によるため、実態が反映されていないとの指摘が出ている。(引用:日経新聞より)