ゲーム開発のグリーは21日、2016年7~9月期の連結純利益が前年同期の4.2倍増の100億円になる見通しだと発表した。従来予想を10億円上回る。この期間として過去最高になる。他社と協業したスマートフォン(スマホ)ゲームの課金収入が好調に推移している。コスト管理の徹底により費用削減が進んでいるのも寄与する。
売上高は23%減の149億円となる見通しだ。従来予想から14億円上振れる。「釣り☆スタ」などブラウザー(インターネット閲覧ソフト)を活用したゲームの課金収入は減少傾向が続く。一方で、同社が開発を担当し、バンダイナムコエンターテインメントが8月に配信を始めたスマホゲーム「ソードアート・オンライン メモリー・デフラグ」の利用者数が伸びている。
営業利益は45%減の24億円と、従来予想を14億円上回る。好採算のスマホゲームの伸びに加え、人件費やサーバーの運用コストの削減などが進み、利益を押し上げる。米子会社の売却に伴い、株式売却益などを特別利益に計上するうえ、貸倒引当金繰入額などの費用が税務上の損金として認められ税負担が減り、全体の純利益は大幅に増える。