働かず家事をするのが、ひも。
家事さえもしないのが、超ひも。
と、物理学者ではなく哲学者気質の男性が話していました。おつきあいしている女性と実家に挨拶に行った、までは伺いましたが、その後どうなったのか怖くてまだ聞けていません。
さて、基本的には多くの人は「働かざる者食うべからず」に則って生きているのですが、この作品を読むとそんな固定概念が、きっとちょっとグラグラします。
作者の個人ブログで圧倒的支持を得たニート兄妹漫画が待望のコミックス化!! マイペースで対人恐怖症の妹・春子と、インテリなうえに友達もいる“エニート”な兄・守。社会のすみっこに生息する、絶滅危惧種的な仲良しアホ兄妹によるぐーたら日常漫画。大きい声では言えないけれど、この兄妹ちょっとうらやましい?
(作品紹介より)
(作品紹介より)
描かれている「ニートあるある」が、思わず膝をパーカッションしてしまうほどの上手さ。
朝がいつ起きる時間だと思った?
服を買ってあげようという母親に、このセリフ。
頭いいなぁ…
筋弛緩剤を打たれたように脱力しちゃう感じなのです。
が、全く生産性がないのかというと、2人ともそんな事はないのです。実は周りの非ニートに、とってもよい影響を与えています。
隣人の社会人・倉木さん。ずっと寝付きが悪かったのですがぐっすり快眠に。
両親が離婚して、一人になる時間が増えてさみしくて不安になっていた子も安定を取り戻します。
社会人の倉木さんに至っては、「どうにか2人とお近づきになりたい」と思い、なんとゲームを買ってきて一緒にやるまでになります。すごいぞ!
このブースター型ニートっぷりを見て思い出したのが、「働きアリの法則」です。
- よく働いているアリと、普通に働いている(時々サボっている)アリと、ずっとサボっているアリの割合は、2:6:2。
- よく働いているアリだけを集めても、一部がサボりはじめ、やはり2:6:2に分かれる。
- サボっているアリだけを集めると、一部が働きだし、やはり2:6:2に分かれる。
初めてこの法則を知った時は、単純にサボってるアリは働いていないクズだと認識していたのですが、もしかしたら、サボってるアリは、この兄妹たちのようにブースター型ニートとして、社会貢献しているのかもしれません。
賃金を稼いでいなくとも、こういう対応をしてくれたら、確かに扶養したくなっちゃうしなぁ。
ながらスマホでぶつかってきた失礼なヤツを撃退する友人と、ニート妹・春子。春子いいやつだなぁ!
ニートを通して、張りつめた日常から、ふっとリラックスできる作品。
オススメです。
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