「アメリカの台風の名前の由来は?」
アメリカの台風(ハリケーン)には、名前がついています。
たとえば、甚大な被害をもたらした、2005年の「カトリーナ」。
そして、2011年に発生した「アイリーン」など。
女性の名前を付ける。そんなイメージがありますよね。
でも、実は、女性以外の名前もつけられているのです。
では、どのように名づけられているのでしょう?
台風(ハリケーン)に命名しているのは、フロリダ州に米国立ハリケーンセンター(NHC)と、ハワイのホノルルにある中部太平洋ハリケーンセンターの2ヶ所です。
では、なぜ、台風(ハリケーン)に人の名前をつけるのでしょうか?
もともとアメリカの台風(ハリケーン)も、日本の台風と同じように1号、2号など番号で呼ばれていました。
しかし、1953年より人名をつけることになったのです。
これには、 迅速にハリケーンの情報を伝えるといった意図がありました。
どうしても、第何号だと情報の錯綜や、誤認などの原因になったようです。
当初、ハリケーンの名前は、女性の名前のみでした。
これには、諸説ありますが、空軍のパイロットが自分の彼女の名前をつけた説や、小説の中で台風に名前がつけたなど諸説があるようです。
では、現在も女性の名前がつけられているのでしょうか?
実は、今は、違うのです。
1979年、女性解放運動が活発だった時代に、女性の名前ばかりがつけられるのは不公平だということになり、これ以降男女の名前が均等につけられることになりました。
また、現在では、アフリカ系の名前をつけるなど人種差別も考慮した名前になっています。
現在、米国立ハリケーンセンター(NHC)では、6年分の台風(ハリケーン)の名前がストックされており、大きな台風になると命名されるシステムになっています。
この名前は、再度使われることもあるのですが、甚大な被害をもたらした台風(ハリケーン)については、歴史に名を残すために、欠番扱いになります。
たとえば、先述の2005年の「カトリーナ」。そして、2011年に発生した「アイリーン」などです。
「アメリカと日本で台風の名前のつけ方の違いは?」
それでは、日本ではどうでしょう?
通常、天気予報では、台風何号と呼ばれていますよね。
でも、実際には、アメリカのように台風にも名前がついているのです。
ご存知でしたか?
日本で台風に名前がつけられるのは、2000年から始まりました。
北西太平洋または南シナ海で発生する台風防災に関する各国の政府間組織である台風委員会(日本ほか14カ国等が加盟)でつけられています。
2000年の台風第1号にカンボジアで「象」を意味する「ダムレイ」の名前が付けられました。
先述のアメリカ同様、発生順にあらかじめ用意されたストックの中から140個の名前を順番に用いて、その後再び「ダムレイ」に戻ります。
だいたい5年間で台風の名前が一巡します。
日本語でつけられている名前としては、「テンビン」(天秤座)や、「ヤギ」(山羊座)、その他には「コップ」「トカゲ」などがあります。いずれも日本の場合、星座を元にして名づけられています。
また、アメリカと同様、甚大な災害を起こした台風は、欠番扱いになります。
「米軍の台風の進路予測が鋭い!?」
日本の台風の進路予測は、気象庁が発表します。
気象庁の進路予測も、もちろん精度は高いのですが、米軍の台風の進路予測が鋭いことはご存知でしたか?
この米軍の機関、合同台風警報センター(JTWC)は、アメリカ海軍とアメリカ空軍がハワイ州真珠湾海軍基地の海軍太平洋気象海洋センターに共同で設置した機関です。
北西太平洋地域、南太平洋地域、インド洋地域で発生する台風を監視している機関です。
こちらの予報は、合同台風警報センター(JTWC)のサイトから見ることができます。
アメリカの国防総省に、提出する情報のため、 また、アメリカの兵士たちを守るための情報なので、非常に精度が高いです。
ぜひ、これからの台風シーズンに備え、気象庁の予報とともに米軍の合同台風警報センター(JTWC)の台風の進路予測をご参考にしてください。
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