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北朝鮮を非難 国連演説「安保環境を一変」

 【ニューヨーク高本耕太】訪米中の安倍晋三首相は21日午後(日本時間22日未明)、国連総会で一般討論演説を行った。北朝鮮が繰り返すミサイル発射や今月9日の5回目の核実験について「(安全保障環境の)景色を一変させるもので、脅威はこれまでと異なる次元に達した」と危機感を示し、「力を結集し、北朝鮮の計画をくじかなくてはならない」と国際社会の結束と、国連安全保障理事会による制裁強化を強く促した。

 15分の予定の演説のほぼ半分を北朝鮮に割き、「挑発をエスカレートしている。人類の良心に対する挑戦だ」と強調。拉致問題に触れつつ「人権をじゅうりんし、権力に対する抑制と均衡がなにひとつ働かない国、国民の困窮を一顧だにせず、軍備増強にまい進する国だ」と北朝鮮を強い言葉で非難した。

 首相はまた、中国の海洋進出を念頭に「争いごとがあれば、力や威圧に頼らず平和的に解決していく原則を、国際社会は堅持しなければならない」と名指しを避けつつ中国をけん制し、「日本は、法の支配において揺るぎのない世界秩序を守る側に立ち続ける」と表明した。

 国連への財政的貢献も強調した。日本が1956年の国連加盟から60年間で200億ドル超の分担金を負担し、「開発援助の実績は3345億ドルに上る」と紹介。その上で安保理改革を訴え、「アフリカやラテンアメリカが満足な代表を持てていない」と各国の取り込みを図り、「いま実行しなければ容易に10年、20年と先送りされる。改革は急務だ」と議論を促した。

 首相は演説に先立ち20日夕(日本時間21日午前)にオバマ米大統領と短時間会談し、北朝鮮の核実験への追加制裁に向け、安保理での決議採択に向け緊密に連携することを確認した。

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