リンKLIMAX DSシリーズに、「KLIMAX DS/3」「KLIMAX DSM/2」が加わる。新しいD/Aコンバーター技術「KATALYST」とは？

従来モデルからのアップグレードもOK

　リンのKLIMAX DS、DSMがそれぞれニューモデルに進化、KLIMAX DS/3（￥2,500,000、税別）、KLIMAX DSM/2（￥2,800,000、税別)として10月1日に発売される。

　一番の進化点は、第4世代となるDACアーキテクチャー「KATALYST」を採用した点にある。日本語で「触媒」を意味するテクノロジーで、オーディオシステムのパフォーマンスに劇的な変化をもたらと同社は説明している。

　その特徴は以下の通り。

KATALYSTの従来のDAC設計との違い

●揺らぎのない基準電圧
......　アナログ信号生成に於いては、DACへの微細な基準電圧の変動がダメージを与えてしまうため、揺らぎのない基準電圧が重要となる。KATALYSTではこの点に徹底的に取り組み、一切の振幅偏差のない音声信号を生成することに成功した。

●独立給電システム
......　D/A変換の各プロセスに対し専用設計された独立電源供給システムにより、総合パフォーマンスに影響を与えるステージ間の干渉が排除され、圧倒的な低歪に貢献。

●デジタルデータの最適化
......　D/A変換プロセス直前でデータの正確性を大幅に向上させ、エラーの極小化を実現。

●マスタークロック
......　専用電源によって動作する単一高精度クロックが、製品全体のタイミングを正確に制御。

●出力ドライバー
......　超低歪のアナログ出力ドライバーシステムが、DACデバイスから出力されたばかりのアナログ信号の、ノイズや音質劣化に対するナイーブさを低減。

　なおKLIMAX DSは、どの世代のモデルからも、DS/3へのアップグレードが可能で、アップグレード価格は￥600,000(税別)となる。同様にKLIMAX DSMも￥700,000(税別)でDSM/2へのアップグレードが可能となっている。その他の細かいアップグレードについてはこちらでご確認いただきたい。

　もうひとつ、KLIMAX DSM/2に搭載されたHDMI端子は、著作権保護技術のHDCP2.2や4K/60p、HDR、ARC、CECといった信号にも対応した。それを受け、今後以下の対象製品に搭載されるHDMI端子はすべて同様のスペックに対応する。

対象モデル
KLIMAX DSM/2（従来のKLIMAX DSM）
KLIMAX EXAKT DSM/1（従来の
KLIMAX EXAKT DSM）
AKUARTE DSM/2（従来のAKURATE DSM）
AKURATE EXAKT DSM/1（従来のAKURATE EXAKT DSM）
MAJIK DSM/3（従来のMAJIK DSM）

　同時に最新ファームウェアでは、AVアンプとのHDMIチェーン接続のサラウンド再生機能がなくなるので、DSMをサランドでお使いの方は注意した方がいいだろう。

KLIMAX DS/3のスペック
●接続端子：Ethernet×1系統、Exakt Link×1系統、アナログ音声出力2系統（RCA、XLR）
●再生フォーマット：FLAC、ALAC、WAV、AIFF、MP3、WMA、AAC、OGG
●対応サンプリングレート：7.35kHz〜192kHz
●対応ビット：16〜24ビット
●コントロールプロトコル：UPnPメディアサーバー、UPnP AV1.0コントロールポイント、OpenHome.orgコンパチブル
●寸法/重量：W350×H60×D355mm/9kg
※KLIMAX DS/2は生産終了

KLIMAX DSM/2のスペック
●接続端子：Ethernet×1系統、Exakt Link×2系統、HDMI入力3系統、HDMI出力1系統、同軸デジタル入力3系統（同軸×1、光×2）、アナログ音声入力1系統（XLR）、アナログ音声出力2系統（RCA、XLR）
●再生フォーマット：FLAC、ALAC、WAV、AIFF、MP3、WMA、AAC、OGG
●対応サンプリングレート：7.35kHz〜192kHz
●対応ビット：16〜24ビット
●コントロールプロトコル：UPnPメディアサーバー、UPnP AV1.0コントロールポイント、OpenHome.orgコンパチブル
●寸法/重量：W350×H60×D355mm/8.6kg