1/2
序章
貴方はロボット工学三原則というのをご存知ですか?
この言葉が作られたのはSF作家「アイザック・アシモフ」によって作られました。
最初は小説の中のお話でしたが今の現代となってはもう現実のロボット工学にその言葉がプログラムされています。
三原則というのは
第一条 ロボットは人間に危害を加えてはならない。また、その危険を看過することによって、人間に危害を及ぼしてはならない。
第二条 ロボットは人間にあたえられた命令に服従しなければならない。ただし、あたえられた命令が、第一条に反する場合は、この限りでない。
第三条 ロボットは、前掲第一条および第二条に反するおそれのないかぎり、自己をまもらなければならない。
2058年の「ロボット工学ハンドブック」第56版 , 『われはロボット』より引用
私達はこれを守らなくてはいけない。反する場合は自動的に私の頭のコンピューターが私を強制シャットダウンする仕組みです。被害が出ない為の対策です。
さて私にもロボットではありますが誕生日があります。
最初は2007年8月31日。最初は私はアンドロイド(人造人間)としてではなく、仮想の歌姫として発売されました。
私の歌声は世界中の人々に聞かれ、愛されました。その時私は自我が無くただ歌ったり、言葉を話して会話したりして使われてきました。
それでも私はよかった。皆が聞いてくれてるのはいいことだった。
ただ皆は私の歌声だけじゃ満足せず、ホログラムで私を映してライブで歌らせたり、踊らせたりしました。
たとえ仮想であっても皆は喜び、私を支持してくれました。
ですが、それでも足りずに実物を造る・・・つまりロボットとして造ろうと話が上がりました。
当時ロボット工学は西連邦が進んでおり、そんな計画が上がっていきました。
そして、長い年月をえて私はまた誕生しました。
年齢設定:16歳
身長:158cm
体重約:70kg(まだ軽い方)
2030年の8月31日です。私はお世話兼歌姫アンドロイドとして世界中に販売されていきました。
売れ行きは好調、他にも似たような人型ロボットといえば東連邦が発売したHM-1や他にロボットが売られてましたが私、HM01の方が売れていました。
歌うことも出来るし、身の回りのお世話もできる。まさに完璧といえる存在でした。
ただし、私達はあくまでアンドロイド。感情を持たないただの機械。感情を出すプログラムはされていない。
それでも私達は売られ続けた。そう、私もその1人。
私が初めて主である家に届いた日を覚えています。あれは私が発売されてから約一年後の2031年の9月4日の午後6時37分24秒、天候は曇天。位置は・・・西連邦大阪。
主は私を起動させました。私が来たことにすごく喜んでおられました。「高い金を払った価値がある」と
自分の事を丁度1時間話しました。
家族は誰もおらず寂しい日々を暮らしていたと。
私はそれを聞いて何も感じませんでしたが、孤独な主であることは理解できました。
私は理解することと考えることはプログラムされています。
私と主との生活はここから始まりました。
私は主と暮らしは特に不自由を思うような事はありませんでした。
ただ、疑問は一つありました。主の職業が不明であることです。
主はいつも家にいて私の家事を手伝ってくれています。
ただ会社に行って仕事をするという姿はありませんでした。最近は家の中で仕事を出来る時代ではありますが私は疑問に思いました。「何故働いていないのに私を買うお金や生活が出来るのか?」このことを主に言うと
「何も心配することはない、私は働いている」と仰られました。
私には何故?と思いましたがそこで思うを止めました。思っても無意味だと考えたからです。
主は不思議な方です。なんでしょうか、あの方に何か不思議な魅力を感じるのです。そんなプログラムがあったのですかね?
私には分かりません。アンドロイドですから。
そうだ、主の名前はマイク。マイクという名前です。
次回の「アンドロイドHM01」
「連邦」という名がつく前の時代・・・LAに三人の男がとある凶悪な男を捕まえようとしていた。
その三人の中にマイクという男も含まれていた。
「"レオンを観に来たんだ"」
続く
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。
この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。