オバマ大統領や著名な俳優が密漁対策強化を呼びかけ9月16日 8時35分

世界の漁獲量の３０％に上るともされる密漁など海洋の問題について話し合う大規模な国際会議がアメリカで開かれ、オバマ大統領や著名な俳優らが各国に対策を強めるよう呼びかけました。

この会議は、密漁や海洋汚染などの問題について話し合おうとアメリカ政府の呼びかけで開かれたもので、１５日、首都ワシントンにおよそ９０の国や団体から４５０人が集まり、日本の松本内閣府副大臣も出席しました。
密漁をめぐっては、世界の漁獲量の３０％にも上り損失は２兆円を上回るとも指摘されていて、途上国の閣僚らは経済発展を阻害しているなどと強い危機感を表明しました。
そして、オバマ大統領が演説し、「海洋の将来は、われわれの今の取り組みによって決まってしまう」と述べ、各国が連携して取締りを強化すべきだと訴えました。
会議では、アメリカの民間団体やＩＴ企業のグーグルが世界中の漁船の動きをインターネット上で公開する最新のシステムを発表し、開発費の一部を提供した俳優のレオナルド・ディカプリオさんも登場して、このシステムを密漁対策に役立ててほしいと訴えました。
アメリカのオバマ政権は、気候変動と合わせて海洋の保全についても政権の最重点課題と位置づけていて、この問題への国際的な関心を高めて密漁が周辺国に深刻な被害を与えている中国などに対策を迫っていく考えです。