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【大相撲】

豪栄道、全勝守った 早ければあすにも初優勝

2016年9月22日 紙面から

全勝を守り支度部屋で気合の入った表情を見せる豪栄道=両国国技館で(伊東昌一郎撮影)

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◇秋場所<11日目>

(21日・両国国技館)

 大関豪栄道(30)=境川=は大関稀勢の里(30)=田子ノ浦=に渡し込みで勝ち、11戦全勝として単独トップを守った。1敗だった日馬富士(32)=伊勢ケ浜=と遠藤(25)=追手風=がともに敗れて2敗となり、早ければ13日目(23日)にも初優勝が決まる状況になった。3敗目を喫した稀勢の里の今場所の横綱昇進は、絶望的となった。

 大関在位13場所目。その間にかど番が4回。2桁勝利は今場所を含めてわずか2度しかない。土俵下で見ていた横綱審議委員会の守屋秀繁委員長も、「豪栄道は何で調子がいいんだろう」と首をかしげた。

 別人のように生まれ変わった豪栄道が、もろ差しから渡し込んで、4連敗中だった稀勢の里を撃破。この日で1敗力士がいなくなった。早ければ平成24年初場所の把瑠都以来となる、13日目に初優勝を決めてしまう状況となった。

 「必死でした。よく動けたと思います。いい集中ができてる。我慢して取ることができた」

 好調の要因を、「先場所が終わってからコンスタントに稽古ができたこと」と分析する。さらに稀勢の里戦は特別な思いもある。

 豪栄道が高校卒業後に初土俵を踏んだのは平成17年初場所。そのときすでに同学年の稀勢の里は入幕2場所目。「(高校時代は)もう関取になっている。すごいことだと見てた。(入門時は)幕内にいたし、追いつくのが、早く幕内に上がるのが目標だった」と遠い存在だった。

 今は違う。番付も同じ大関。「やっぱり同級生やからね。負けたくないっていうのはある」と言い切った。

 稀勢の里から横綱への挑戦権を奪い取る一番だったといえる。守屋委員長は、今場所はかど番だったが「規則には2場所続けて優勝、それに準ずる成績となっている。先々場所(名古屋場所の7勝8敗)のことは問われていない。かど番はあまり問われない。今強いかが問われる」と明言。まだ横綱戦もあるが、「けっこう寝てますよ。寝れないときとか、あんまないんで」と豪栄道。周りのことは気にせず突き進む。 (岸本隆)

 

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