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【プロ野球】

リアル二刀流・大谷で奪首 ハム、きょうも勝ってM6だ

2016年9月22日 紙面から

◇日本ハム2−1ソフトバンク

 リアル二刀流で天王山を制圧−。日本ハムが21日、ソフトバンクとの2連戦の初戦(ヤフオクドーム)に2−1で競り勝ち、4連勝で13日以来となる首位に浮上した。DHを解除して「8番投手」で先発した大谷翔平投手(22)が、8イニング1失点で9勝目。22日は日本ハムが勝てばM6、ソフトバンクが勝てばM8が点灯する激アツの最終決戦だ。

      ◇

 9回、一打サヨナラの大ピンチ。中堅への大飛球を、陽岱鋼がスーパーキャッチすると、大谷はベンチを思わず飛び出した。そして左拳を思い切り突き上げた。「8番・投手」のリアル二刀流出場し、投げては8イニング1失点で勝利投手。打っては6回に左翼線二塁打を放った。頂上決戦で全身全霊を込めて持ち味を存分に発揮し、首位再浮上に導いた。

 ヒーローインタビューで思いの丈をぶつけた。「強いソフトバンクを相手に自分の出せるものを(マウンドに)置いていこうと思って投げました。(この1勝は)すごく大きい」と笑顔。最後に「自分は優勝したことがないので、優勝して、みんなと優勝して喜びたいと思います!!」と日本ハムファンで埋まる左翼席に向かって、高らかと宣言した。

 リアル二刀流で出場すれば、必ず結果を残す。前回、7月3日のヤフオクドームで勝利投手&決勝打と活躍したのに続き、天王山第1ラウンドでも躍動した。初回からリミッターを外し、MAX163キロの剛速球、149キロのスプリットを投げ込んだ。「最初はすごく緊張しました」。5回無死一塁。送りバントを二塁へ悪送球し、この回1点を返されたが、失点はこれだけ。「投げてる最中の記憶はあまりない」というほど投球に集中していた。8回2死一塁。松田への4球目に160キロで2ストライクと追い込むと、最後は右飛に。「ヨッシャー」と思い切りほえた。

 リアル二刀流は、通算7戦7勝だ。前回13日のオリックス戦登板後に、21日の二刀流出場を告げた栗山監督。「結果が全て。勝ったことが全て。気持ちが入っていた」。手塩にかけて育成してきた、まな弟子の大仕事に賛辞を贈った。

 22日の直接対決に勝つか引き分けでマジックが点灯だ。「あしたは打席に立って、またここ(お立ち台)に戻ってこられるように頑張ります」。異例の中0日スタメン出場を直訴した背番号11。ここまでくれば休んでいる暇などない。逆転優勝へ加速するため、打者としてV打を放つ。 (水足丈夫)

 

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